熱海旅行が一泊二日で「6万円」かかりました。インバウンドの影響でしょうか?もしかして海外旅行の方が安上がりでしたか…?
新型コロナウイルスによる旅行の自粛ムードがほぼなくなったことにより、旅行業界が以前のような活気を取り戻すようになりました。そのような中、現在は、国内旅行、海外旅行共に旅行にかかる費用は増加傾向にあるようです。 この記事では、国内旅行にかかる費用の変化と、インバウンドの影響、海外旅行の現状について解説します。
国内旅行にかかる費用の推移
1回の熱海旅行で6万円かかったとして、それは平均と比べて高いといえるのでしょうか。 国土交通省観光庁の「旅行・観光消費動向調査」を基に、日本人の国内旅行における1人1回当たりの平均旅行支出の推移を表1にまとめました。 表1
出典:国土交通省観光庁「旅行・観光消費動向調査」を基に筆者作成 表1を見ると、旅行にかかる費用はここ10年で増加していることが分かります。日帰り旅行は、10年間で少しずつ費用が増加しており、宿泊旅行に至っては、2023年時点で10年前に比べ1万6000円以上費用が増加している状況です。 同調査の2023年の結果を見ても、1回の熱海旅行に6万円かかったのは、現在の国内旅行の平均的な支出であるといえます。 国内旅行にかかる費用は一般的に、交通費、宿泊費、飲食費、買い物代、娯楽サービス費などによって構成されます。費用を安く済ませたい人は、これらの内訳から無駄な支出を削減するようにしましょう。
国内旅行のインバウンドの影響
インバウンドとは、外国人が日本国内を訪れる旅行のことを指します。国土交通省観光庁によると、日本に訪れる外国人観光客の数は、2014年ごろから大きく増加しており、2003年には521万人だった外国人観光客は、2019年には3188万人にまで増加しました。 その後、新型コロナウイルスの影響により、外国人観光客の数は大きく落ち込むこととなりましたが、事態が収束に向かったことにより、2023年には2507万人にまで回復しています。 観光地には外国人観光客をターゲットとして、飲食を中心に高額な「インバウンド価格」を提供するお店も見受けられます。そのため、日本人の国内旅行者の出費が増えることもあり、観光地でお金を使うときは、適正な価格を判断して購入することが必要です。