キッズルームは葛飾北斎の世界 遊具のモチーフの丸おけ、あの富嶽三十六景の一枚に登場
小布施町の北斎館は、乳幼児が遊んで過ごせるキッズルームを館内に整備した。工業デザイナー水戸岡鋭治さん(77)=東京=が、江戸時代の浮世絵師、葛飾北斎の作品を模写・潤色した絵を飾り、北斎の浮世絵の世界観をモチーフにした遊具が並ぶ。31日に報道陣に公開された。 【写真】北斎の作品をモチーフにした遊具などが備えられたキッズルーム全景
広さ約80平方メートルのロビーを改装した。遊具は「富嶽(ふがく)三十六景」の世界観を表現。丸おけを模した遊具は「尾州不二見原(びしゅうふじみがはら)」がモチーフだ。壁面には水戸岡さんが模写し、アレンジした北斎の浮世絵を飾っている。天井には北斎が手がけたとされる岩松院(小布施町)の天井絵「八方睨(にら)み鳳凰(ほうおう)図」の模写が施されている。
全国の博物館などの空間設計を手がけてきたミュージアムプロデューサー砂田光紀さん(60)が設計。「遊びながら北斎の世界観に浸ってもらえるよう意識した」。水戸岡さんは「利用する子どもたちにも北斎の魅力を味わってもらえたらうれしい」とした。
キッズルームの利用対象は1~6歳児。子ども1人当たり利用料は300円。託児機能の整備も今後、検討する。