地域の情報発信技術学ぶ 地方創生実践塾、奄美で初開催 全国から21人参加
地域プロモーションをテーマにした「地方創生実践塾in奄美」が16、17の両日、鹿児島県奄美市であった。全国各地の自治体職員や地域おこし協力隊、民間企業の社員ら21人が参加し、自然・文化体験を通して新しい観光コンテンツの発掘と情報発信の技術を学んだ。 実践塾は地域の魅力を発信するメディアプロデュース技術の習得を目的に、一般財団法人地域活性化センター(林﨑理理事長、東京都)が開催するセミナーの一環で、奄美での開催は初めて。参加者はウェブ会議などで事前に奄美大島について調べ、ビジネス・ブレークスルー大学経営学部の谷中修吾教授を講師に1泊2日の日程で現地に滞在して学びを深めた。 初日は奄美の歴史や文化に関する座学の後、奄美市住用町でマングローブのカヌーツアーと撮影トレーニングに取り組んだ。夜は同市名瀬の浦上町に移動し、地域の祭りに欠かせない相撲と八月踊りを体験。八月踊りには町内会メンバーを中心に老若男女50人以上が駆け付け、にぎやかな踊りの輪をつくった。 初めは戸惑っていた参加者も住民の熱に押されて見よう見まねで踊りに加わり、最後は会場一体となって笑顔で締めの六調を歌い踊った。名瀬地区食生活改善推進員手作りの鶏飯や塩豚の煮物、ミキなどの心尽くしの島料理や、奄美黒糖焼酎、地元の果物も振る舞われ、参加者は感激した様子で奄美の魅力を満喫していた。 参加者の1人で東京都の広告会社に勤める男性(47)は「普段は用意された素材を編集することが多く、実際に体験するのは新鮮で楽しい。事前の下調べとは全く違うアイデアが浮かんできた」と話していた。 最終日は5班に分かれ、体験や学びを通して考えた新しい奄美の観光をウェブサイト形式で発表した。成果物は後日、地域活性化センターのホームページで紹介する予定という。