嵐・櫻井翔が日テレ系戦後80年プロジェクト「いまを、戦前にさせない」就任
日本テレビ、NNN各局戦後80年プロジェクト「いまを、戦前にさせない」のメッセンジャーに、嵐・櫻井翔が就任することが9日、発表された。 櫻井は2006年の「news zero」スタートからキャスターを務め、現在19年目。ライフワークとして数多くの戦争体験者の生の声を取材し、40本以上の「戦争企画」を放送してきた。自身の大伯父(祖父の兄)は、海軍士官としてベトナム沖で戦死していて、3年前にはNewsweek誌でその生涯をたどった記事を“記者”として発表している。戦後80年を迎えるにあたり、このプロジェクトのメッセージ「いまを、戦前にさせない」を世の中に発信してゆく“旗印”となる。 プロジェクトは来年1月3日から始動。5日には櫻井がこれまで取材してきた企画の中から「語り継ぐべき戦争の記憶」VTRを放送する。「news every」など日テレ系報道番組で取材内容を放送していく。 ◆櫻井翔のコメント全文 「戦争っていうのはね。始めたら戻れないんですよ。だから、始めたらダメなの。やっているうちになんで戦争しているかも分からなくなる」 これまでの取材の中でも、強く印象に残る言葉です。 始まってしまった。止めることが出来なかった。戻れなかった。引き返せなかった。戦争が始まり行く様子を知る方の、後悔にも近い思いが滲み出る言葉でした。 雨の神宮外苑競技場で学徒出陣を見送ったこと。戦中、戦後のこと。目の前に景色が広がるかのようなお話を伺ったのは3年前。そして、昨年、旅立たれました。 2009年8月、長崎での取材から始まり、およそ15年。多くの方に戦争についてのお話を伺ってきました。目に涙を浮かべながら伝えて下さる方。眼球を動かしながら、まるでいまその景色を見ているかのように伝えて下さる方。橋の手前でお話を聞いた妹さんの先には、見送ったお兄さんが見えているかのような時もありました。 思い出すのも辛いことを必死に伝えて下さった方々。全ての方に共通する強い想いがあります。 「二度とあのようなことがないように」 1945年から80年が経とうとしています。あの時代を、白黒写真の遠い過去の話にしないように。いまと同じような"日常"の中にいたと感じられるように。そして、いまの自分たちは、その地続きにあるのだと感じられるように。 記憶に深く刻まれるような記録を積み重ねて参ります。
報知新聞社