バレーボールリーグの世界最高峰を目指す「SVリーグ」が開幕 大河正明チェアマンが「プロ化」について語った
――それに対して、どのような反応がありましたか? 「2022年9月に私は一般社団法人日本バレーボールリーグ機構(当時)の副会長に就任しまして、この新リーグ構想に着手したわけですが、最初の3カ月から半年ほどでしょうか......。チームとお話しさせていただくなかで『何を言われても事業化はしません』『(試合の運営は)県協会に委託しており、チームとしては何も関与していない』といった声があったのは事実です。 ですが、昨年末から今年に入った頃から、総じて『変わらなければ』という声が非常に大きくなったと感じています。その象徴のひとつが東レアローズです。男女ともにチームを保有し、今季から男子は静岡、女子は滋賀とチーム名についたわけですが、運営法人を作りましたよね。それに際して、地域貢献活動や露出を増やしていくことに少しずつトライしています。 さらに女子のデンソーエアリービーズも、活動拠点をこれまでの愛知県から福島県に移すことを決断しました。こうした、過去の国内リーグではなかった動きがいくつか見られます。この2年ほどでリーグ全体、各チームの意識面も大きく変化したと感じています」 【"選手推し"だけではなく"箱推し"も含めてファンを増やす】 ――ここ数年、特に男子の日本代表は選手個々の人気も高まり、満員になる会場や対戦カードがあります。SVリーグでは男女ともライセンスの基準(ホームアリーナの収容人数など)は同じですか? 「基準自体は男女とも同じですが、いわゆる"集客基準"はまだ設けていません。ただ、ライセンス上で集客2000人以上、3000人以上と設定すれば、リーグやチームを運営していくうえで様相が変わっていく。いかに事業規模が大きくなったとしても、来場者が少なければ『SVリーグは成功した』とは言えないでしょうから、もちろん集客基準に関しては将来的に議論していかなければいけないと考えています。