ジョッキーも「かなり良くなった」と太鼓判 松永幹厩舎のマテンロウムーブが今週末初陣/関西馬メイクデビュー情報
天皇賞(秋)当日の東京競馬場で行われる芝中距離の新馬戦。2020年に芝1800mの新馬戦を勝ったグレートマジシャンは続く、セントポーリア賞も勝って、毎日杯が2着。そんな実績もあって、日本ダービーは単勝3番人気に推されていたが、4着という結果。ただ、1着から0.2秒差で非常に惜しかった。 今年は東京芝2000mの新馬戦。美浦所属馬では秋華賞馬アカイトリノムスメの半弟アマキヒ(父ブラックタイド)などがデビューを予定しているようなので、注目を集めるレースになりそうだ。 【10月26日(土) 京都芝2000m】 ◆ベンガルバローズ(牡、父ロジャーバローズ、母ロックザボート、栗東・松下武士厩舎) 母系に芝で4勝を挙げているエンパイアウエスト(父ドゥラメンテ)がいる血統。2019年の日本ダービーを制した父産駒には今年のパラダイスSを勝ったオーキッドロマンスなどがいる。 本馬は7月のゲート試験を合格して、9月に栗東へ帰厩。坂路での追い切りを中心に消化しており、併せ馬ではなかなか先着できていない現状だが、週中と週末の追い切りはしっかりとこなしており、中身自体は出走へ向けて整いつつある状況ではないだろうか。 【10月27日(日) 京都ダート1800m】 ◆ゴールデンクラウド(牡、父Cloud Computing、母Seoul Gold、・小林真也厩舎) 父は現役時代に2017年プリークネスSを勝っている。本馬は7月27日に栗東へ入厩して、8月8日にはゲート試験を合格。その後、ノーザンファームしがらきへ放牧に出されて調整を進め、10月4日に栗東へ再入厩している。 10月9日にはレースで騎乗予定の鮫島克駿騎手が跨って、Eコースのゲートから追い切って、テンから11秒台を3F続けるラップで快走。10月17日の坂路では4F52.6秒、2F24.2秒、1F11.9秒と素晴らしい時計をマークして、追走した新馬に追いついている。追い切りの本数は少ないものの、動きはすでに実戦向きのスピードを見せている。 【10月27日(日) 京都芝1600m】 ◆テキサスツイスター(牡、父スワーヴリチャード、母ノッツダルジェント、栗東・須貝尚介厩舎) 半兄に芝で2勝を挙げたゴッドファーザー(父シルバーステート)がおり、母系には障害オープンで2勝を挙げたエアカーディナル(父ゴールドアリュール)がいる血統。 本馬は7月5日に栗東でゲート試験に合格。一旦放牧に出て、9月下旬から栗東で追い切りを開始しており、10月9日に芝馬場で追い切り、5F62.5秒と速い時計を出している。1週前追い切りとなる10月16日のCWでは古馬2勝クラスに先行して同入。少し内目を回ったとはいえ、6F82.5秒、3F36.6秒、1F11.0秒なら時計的には十分動けている。鞍上は団野大成騎手が予定されている。 【10月27日(日) 東京芝2000m】 ◆マテンロウムーブ(牡、父リアルスティール、母ハーレクイーン、栗東・松永幹夫厩舎) 半姉に中京芝2000mで未勝利、1勝クラスを連勝したテーオーアリエス(父ダイワメジャー)がいて、2022年セレクトセール当歳にて、4000万円(税抜き)で落札されている。 当初は札幌でデビューするために準備を進めていたが「まだまだの状態でしたね」と松永幹夫調教師。そこから成長を促し、秋になってから栗東へ入厩。10月16日の1週前追い切りではCWで古馬3勝クラスを追走して同入。6F81.9秒、3F37.1秒、1F11.5秒と時計的にも水準以上の内容となった。レースでも騎乗する横山典弘騎手が跨っての追い切りだったが「ジョッキーも札幌よりもかなり良くなったと言ってくれました」とのこと。見ていても、このひと追いで更に良くなりそうな雰囲気がある。 (取材・文:井内利彰)