セイコー、シチズンなど【日本の伝統工芸“漆(うるし)塗り”】文字盤が美しいウオッチ4選
日本の伝統工芸を生かしたデザインには、他にはない日本らしさや美しさがある。リバイバルブームのなかで日本らしいデザインも人気を集めているデザインのひとつだ。 【画像多数】色が深すぎる…日本伝統工芸・漆塗りを施した文字盤モデルたち なかでも“漆(うるし)塗り”は、縄文時代から継承されてきた日本古来の塗装技術で、透明感や光沢が強く、美しい見た目が特徴。今回は日本の伝統工芸“漆塗り”を取り入れた腕時計を紹介していきたい。
シチズン“カンパノラ” 宇宙を想起させる文字盤
“CITIZEN xC(カンパノラ)”から登場した限定モデル“宙顕(そらのあらわれ)”と“星顕(ほしのあらわれ)”は、手作業による漆塗り文字盤を採用している。 “宙顕(そらのあらわれ)”の文字盤は宇宙のはじまりである“ビッグバン”をイメージ。赤のクリアカラーが星雲、その奥に見える、黒漆に蒔かれた螺鈿や金属粉などが星雲の彼方に誕生した星たちを表現している。また、“星顕(ほしのあらわれ)”の文字盤は、黒漆に黒漆に螺鈿や金属粉を散りばめた上にグリーンのクリアカラーを重ね合わせ、星の誕生をモチーフにデザインした。 漆塗りにより奥行き感があるほか、透明感や艶が美しい。ブラックカラーが特徴の表面硬化技術“デュラテクト”を施したステンレス製ケースとの組み合わせが、デザインにより深みを感じさせる。
黒漆とゴールドのコントラストが美しいセイコーモデル
セイコー腕時計110周年を記念して登場した“グランドセイコー”の限定モデルでは、日本古来の深みがある黒漆を文字盤に塗布している。本モデルは初代GSを表現したデザインを取り入れている。 漆を塗布した上には、金沢の漆芸家・田村一舟氏によって高蒔絵を施し、繊細さと力強さを感じさせる仕上がりに。分針と秒針のカーブは手作業によって曲げられているなど、漆塗りのほかにも細かなこだわりが感じられる。 文字盤の黒漆が美しいだけでなく、セイコーの歴史を感じさせる記念碑的モデルをベースにしている点も、セイコーファンにとっては魅力的なポイント。また、グランドセイコー独自の“ブリリアントハードチタン”をケースや中留に、ゼンマイにも独自素材“スプロン”を採用している、グランドセイコーの技術力を感じられる。なお、このモデルは残念ながら、現在は完売となっている。