凍結状態の電子投票、国内8年ぶりの実施目指す自治体も
電子投票は海外では導入が進んでおり、米国などでは国政選挙にも活用されている。
メリットは大きく、タッチパネルで選択する方式なら、手書きによる疑問票や同一の名字や名前の候補者への得票が案分されるケースをなくすことができ、有権者の意思をより正確に反映することができる。行政にとっても、職員の人件費軽減が期待できる。
ただ、機器のトラブルや高い導入コストなどデメリットもあり、国内では導入が止まっている。それでも電子投票は一般的な技術で、タブレット端末を活用したシステムなら、比較的安価に導入できる。
スマートフォンなどでどこでも投票できるインターネット投票は、投票所までの移動が困難な高齢者や若者世代の投票を促すことができ、さらにメリットが大きい。しかしシステムへの信頼性がなければ、不安や不信を招きやすい。世界でも導入されているのはエストニアくらいだ。まずは在外投票での導入などで実績を積み、安全性や信頼性の問題をクリアしていく必要があるだろう。(聞き手 秋山紀浩)