阪神の高橋聡文がドリスが使えない緊急事態に9年ぶり通算2つ目のセーブ
阪神の高橋聡文投手(33)が30日、甲子園で行われた中日戦で、2008年以来、実に9年ぶりとなるプロ通算2セーブ目を記録した。阪神は2-2で迎えた8回二死満塁から北條のライト前へのタイムリーヒットで1点を勝ち越すと、9回のマウンドに上がったのは、守護神のドリスでなく左腕の高橋だった。 「ドリスは肩に張りが出ているということで、今日、明日は、休ませることに」(金本監督)という緊急事態に、ストッパー起用されることになったが、まずは代打の杉山を徹底してストレートで攻めてショートゴロ。続く京田に対しては、インハイに141キロのストレートをズバっと決めて見逃しの三振。3球三振だった。大島には、レフトへ上手く流し打たれたが、中谷が難しい打球をスライディングキャッチ。バックの好守にも助けられて高橋が3人で締めてリードを守り見事にドリスの代役を果たした。 「同点でもいく予定でした。左打者が続いているところでしたし、3人で終われてよかったです。あと1球コール? 普段聞くことがないので新鮮でした。9年ぶりのセーブ? あのときは、山本昌さんの後に投げたんですよねえ」 偶然にも、古巣の中日を相手に9年ぶりのセーブを挙げた高橋も昔を思い出して笑顔を浮かべた。 前回のセーブは、中日時代の2008年8月12日の広島戦。8回まで投げた先発、山本昌の後を受けて5-4で逃げ切った。プロ14年目にして通算2セーブ目である。 高橋を抜擢した金本監督も「9回に勝っている場面でいくことは経験したことがないと思うんですが、経験、修羅場をくぐってきた強さを見せてくれました」と、ベテランの技術と経験を絶賛した。 高橋は11試合に投げて防御率1.17と、左の中継ぎとして絶対的な安定感を見せている。