「麻雀リスキリング」で楽しく健康に コミュニケーションや会話を促進「認知症」対策として注目 自治体に公認サークルも
【年金世代・予備軍「シニアの居場所」】 シニア男性の悩みの一つは地域生活に溶け込めないことではないでしょうか。家に引きこもりがちになると、コミュニケーション不足から「認知症」のリスクも上がります。 【ランキング】全国の60歳以上男女が振り返る「やっておけばよかったこと」ベスト3 その対策のひとつとして、今あらためて「麻雀」が注目されています。麻雀は指先や頭を使い、ワクワク感ももたらします。加えて、コミュニケーションや会話を促進することから、多くの医療関係者が麻雀の認知症予防効果について言及しています。 昭和のシニア世代には麻雀=不健康のイメージがあるかもしれません。ところが令和の今は、お金を賭けずに純粋なゲームとして楽しむ「健康麻雀」が人気です。リアルな場所だけでなく、オンラインで楽しむ人も増えています。 その楽しみ方と効果について、千葉県市川市で20年近く「健康麻雀」の普及活動を続けてきた、やすいともこさん(62)に聞きました。 やすいさんはコロナ禍を機にオンラインに活動の場を広げ、2023年1月から「教えたいと学びたいをつなぐまなびのマーケット ストアカ」で初心者向けのオンライン麻雀講座を開いて人気を博しています。その受講生は440人を数えるとのことです。 「(活動のきっかけは)麻雀をやってみたいけれど、どこで誰に教わればいいか分からない女性が、気軽にオンラインで麻雀の初歩を学べる講座を作ろうと思ったのです」 やすいさんが健康麻雀の普及活動を始めた当初は、麻雀にネガティブな反応をされることもあったそうです。しかし、今では多くの地域に自治体公認の健康麻雀のサークルができているとのことです。 定年を機に新たな趣味や活動を始めるのはハードルが高いですが、シニア男性の多くは麻雀の経験があるはずです。 「麻雀経験のある男性には、コミュニケーション促進と脳の老化防止のために、健康麻雀をお勧めします。オンラインでルールなどをおさらいし、リアルで楽しみたくなったら、地元の公共施設に健康麻雀教室がないか問い合わせてみてください。そうして『地域デビュー』されてはどうでしょうか」 地域の知らない人でも、雀卓を囲めば、無理なく顔見知りになれそうです。