大河ドラマ「光る君へ」舞台は京都なのに、市内に「大河ドラマ館」を開館していないのは、なぜ?ーー「聖地めぐり」の穴場は大津!
大河ドラマ『光る君へ』(NHK)の放送も残すところあと2カ月。紫式部こと、まひろ(吉高由里子)は『源氏物語』を書きはじめ、貴族たちの心を捉えている。 【写真を見る】まひろと道長が“添い寝”した?「石山寺」など、見どころ満載の聖地たち(16枚) 物語に書かれたエピソードの数々が、これまでまひろが出会った人たちや実際に見聞きした出来事と重なるように構成されているから、古典ファンや『源氏物語』ファンにも好評だ。 大河ドラマの面白さは物語のみならず、ゆかりの地を観光することにもある。 とくに「大河ドラマツーリズム」は格好の娯楽だ。物語にゆかりのある歴史的な建造物や墓所が日本各地に残っていて、それを見ると登場人物が実際に生きていたのだなあと親近感を覚える。
大河ドラマはその感覚を織り込み済みなのか、ドラマのあとに『大河ドラマ「光る君へ」紀行』という、その回にちなんだ場所を紹介するコーナーを設けている。 【写真を見る】まひろと道長が“添い寝”した? 「石山寺」など、見どころ満載の聖地たち(16枚) ■まずは京都を満喫 『光る君へ』だと、まずはやっぱり京都。京都御苑の中にある藤原道長(ドラマでは柄本佑が演じている)の屋敷・土御門第跡から紫式部の邸宅跡とされる廬山寺は歩いて数分のところにあり、紫式部と道長はこんなにご近所さんだったのだなあとしみじみするのはデフォルトであろう。
天気がよければ廬山寺から紫式部の墓所とされる場所まで散歩するのもよし。歩くと40分くらいかかるからタクシーで行ったほうがいいが、趣を求めるなら断然徒歩である。途中、いろいろな歴史の痕跡の発見もある。 京都と『源氏物語』といえば、道長の権力の象徴・平等院のある宇治。ここも新茶の季節にすでに行った。 平等院界隈ははじめて行ったわけではないし何度も行く感じでもないけれど、大河を再訪の理由にするのは悪くない。
JR東海のCM「そうだ京都、行こう。」の2024年秋は、宇治篇として道長(柄本佑)の声が「今年紅葉は碁盤の目を少し出てみることにしました」と囁いている。 ■“道長とまひろが添い寝した”舞台地 大河ドラマツーリズム・京都編を満喫したら、今度はお隣の滋賀県・大津へ。 宇治、越前(福井県)と並んで『光る君へ』の大河ドラマ館(宇治は「大河ドラマ展」と表記)のある地である。越前は京都から遠いが、大津は京都のお隣で案外近い。