トライアウトで150キロ連発!元ロッテの島孝明の剛球復活に感動【主筆・河嶋宗一コラム『グラカンvol.45』】
皆さん、こんにちは!! 『高校野球ドットコム』の河嶋です! 11月14日、ZOZOマリンスタジアムで行われたプロ野球12球団合同トライアウトを取材しました。NPB主催の合同トライアウトは最後のイベントということで、平日ながら多くの観客がいました。休憩時間中では出店している飲食店では行列ができているほどでした。 【一覧】プロ野球12球団合同トライアウト参加者 今回、45名の選手が参加しましたが、一人の投手が気になっていました。それが元ロッテの島 孝明投手(東海大市原望洋)です。引退してから5年経った島投手ですが、なんと最速151キロをマークしました。ネット裏からみていて、東海大市原望洋時代を思い出す投球でした。
高校3年は150キロ連発し、追いかける存在に
島投手は下級生の時から好投手として注目され、2年秋は県大会の3回戦で専大松戸と対戦して、12奪三振を記録しながらも2ランを浴びてサヨナラ負け。この時、最速は142キロで、剛速球を投げる投手ではありませんでした。ただ制球力が非常に高く、鋭く曲がるスライダーが持ち味の投手で、春になったらどんな投手になるのか楽しみな一人でした。 春季大会を迎えると、島投手は想像以上の成長を見せることになります。島投手は秋までは先発でしたが、1学年下の金久保 優斗投手(ヤクルト)が成長してきたこともあり、島投手はリリーフとして控えるようになります。島投手の急成長した投球を見たのは準々決勝の木更津総合戦。2回無失点の好リリーフを見せます。常時140キロ後半の速球を投げ込んでおり、県大会決勝戦ではついに150キロを突破。当時の千葉県野球場は改修前で、スピードガンがなかったため、近くにいた観客の人から島投手の球速を聞かれまくったことを思い出します。 そして最後の夏は準々決勝で木更津総合と対戦。早川 隆久投手(楽天)との投げ合いが実現するかもしれないということで、マリンスタジアムは多くの人で埋まりました。島投手は7回表、一死二塁から登板します。7、8回を無難に抑えると、9回表に一気にギアを上げて、ついに150キロに到達。試合には敗れましたが、大会通して無失点に抑えて、評価を上げました。さらに高校日本代表にも選ばれ、優勝に貢献しました。 16年のドラフトではロッテ3位指名を受けましたが、当時の高校生投手では世代上位の投手だと評価していましたので、上位指名は納得です。将来、どんな活躍を見せるのか楽しみでした。