【静岡競輪・GPシリーズ】東矢圭吾が熊本復興アピールVだ 児玉碧衣は「いい福」舞い込んだ
<27日・静岡競輪・前検日> 【九州王国再興へ】 今年のヤンググランプリは123期の出場がなく、121期だけで争われる。近年でも豊作の期といわれるだけに、ハイレベルなラインナップ。特に8月のパリ五輪でメダルに迫った中野慎詞と太田海也は強力だ。 だが昨年は出場ゼロだった九州勢も、今年は負けていない。後藤大輝(23)=福岡・S1=と東矢圭吾(26)=熊本・S2=が連係する。 お互いのホームバンクで練習をともにしてきた。後藤が前で東矢がマークという並びも想定しての練習。本拠地が近いからこそできるメリットが、本番で生きるはずだ。 東矢は前回の前橋FⅠでS級初優勝。波に乗っての静岡入りだ。「2月の静岡記念では初めてGⅢ決勝に乗りました。すごく走りやすいし、いいイメージがあります」と気持ちも高ぶる。
前回のVは「塚本大樹さんに助けていただいたおかげ。地元の佐々木悠葵さんの捲りを止めてもらいました」と感謝を口にした。そして「今回は後藤大輝君に頑張ってもらって、連続で『だいき』さんにお世話になりたいですね」と冗談も。 その後藤も、「家事都合で1回欠場したが、体調面は問題ない。練習も東矢さんとしっかりやってきた」と万全の状態で臨む。「静岡はお客さんが多い。皆さんの前で自分のレーススタイルを崩さずに走りたい」と意気込みもプロらしい。 後藤が主導権を手にできれば、東矢の抜け出しVにつながる。九州勢がヤンググランプリを最後に勝ったのは2015年。野口大誠(熊本・105期)。熊本地震の3カ月半前のこと。 それから熊本競輪は開催できなくなった。だが今年7月に復活。熊本が休止の時期を終えたならば、熊本勢のVに期待できるはず。中野や太田に個の力では負けても、後藤と力を合わせてVをもぎ取る。
29日のガールズグランプリに出走するメンバーも静岡入りした。児玉碧衣は鮮やかなブルーのスーツで登場。 「11月29日に買いました。『いい服の日』です。グランプリ前に届くかどうか分からなかったけど、届きました」とお気に入りの服が間に合ったことを強調。「これで『いい福』になりそう」。初めてガールズグランプリを勝った地で、4年ぶりの栄冠を目指す。