卓球学生女王・出澤杏佳。唯一無二のスタイルで世界の舞台へ
2024年10月の全日学(全日本大学総合卓球選手権・個人の部)で2連覇を達成し、11月の国際大会「WTTフィーダー」2連戦では、2大会目でシングルス初優勝を遂げた出澤杏佳(いでさわ・きょうか/専修大学4年)。独自のプレースタイルで活躍する秘訣を聞いてみた。 ●ー全日学では素晴らしいプレーが目立ちましたが、特にフォアの安定感が印象的でした。 専修大OGの森澤幸子さん(1967年世界チャンピオン)に指導を受けるようになりました。それまで感覚でプレーしていましたが、足の動かし方や体重移動など基本を学びました。この経験が安定したプレーにつながったと思います。 ●ーフォアの表ソフトラバー、バックの粒高ラバーという組み合わせは独特ですね。 私のプレーは変化を大きくつけるタイプではありません。どちらのラバーも変化重視ではなく、できるだけ攻撃して得点することを意識しています。小学生の頃は「ミスしなければ勝てる」と言われましたが、上のレベルでは自ら先手を取る攻撃が必要です。 ●ー全日学ではフォアのカウンターも光っていましたね。 表ソフトのフォアは、練習でタイミングをつかめば良いカウンターボールが出ます。「タイミング」が重要だと思います。このラバーは打球面の調整がシビアですね。選手によってボールの回転・スピード・弾道などが異なるので、それぞれの相手に合わせた調整が求められます。 地道に技術を磨き、Tリーグでも活躍する出澤杏佳。今後は国内トップクラスや世界の舞台での、さらなる活躍に期待がかかる。