70代スタイリスト、年齢を重ねるからこそ「明るい色」を着る。白い靴で足取りも軽く
「白」の力を借りて一歩前へ
お気に入りの服を着て出かけたときはウキウキしますが、「今日はイマイチ」と感じる服を着てしまったときは、一日中憂鬱な気分。そんな心境になってしまうのは、「服と心はシンクロしている」からだと思います。 「今日はがんばろう」と自分を鼓舞したいとき、私は白い服や白い靴を選ぶようにしています。白は自分を一歩前に押し出してくれる色なので、白い靴を履くと気持ちがパッと明るくなって足取りも思わず軽くなる。白いブラウスやTシャツを着ると背筋がシャンと伸びて、自然と自信が湧いてきます。
いくつになっても「かっこいい自分」でいるために
いくら私が服に携わる仕事をしているからとはいえ、残念ながら、好きなだけ服が買えるほどのお金持ちではありません。プライベート用の服は、試着室でこっそり値札を見て、予算に合っているかどうかを吟味してから判断します。 でも、時折、値段は度外視して、どうしても惹かれてしまう服に出合うことがあるのです。それはその服が持っているパワーに引き寄せられてしまうから。 数年前の夏も、マックスマーラのハーフパンツにひと目ぼれ。ところが、さりげなく値札を見たら、予算よりなんとひと桁多かった! でも、キャメルカラーの風合いがなんとも魅力的なそのハーフパンツをはけば、いつもの自分より一歩前に出て、自信を持ってひと夏を過ごせそうだと直感したので、思いきってカードを切りました。 たかが服、されど服。いくつになっても「かっこいい自分」でいたいから、私にはやっぱり「服の力」が欠かせないのです。
ESSEonline編集部