「お~いお茶」の伊藤園が「大茶会」を商標登録、お茶関係者に困惑広がる
とはいえ、毛氈を敷いて行う伝統的な茶会からデパートや施設等の一室で行われる手軽な茶会まで、さまざまな茶会が「大茶会」と称してすでに全国各地で開催されている。こうした催しにおいて「大茶会」の使用はどうなるのか? 「地域などで従来から行われている大茶会の催しに影響を与えるものではありません」と伊藤園広報部。では、新たな取り組みとして「大茶会」の名称を使うことについてはどうなのだろうか? その点についても規制をもうけるものではなく、「柔軟な姿勢で対応していき、茶業界の発展に貢献できるよう取り組んでいく」としている。 伊藤園の説明によれば、今回の商標登録はあくまでも同社の大茶会イベントの価値を高めることが目的で、販促などの営業活動を伴う活動を対象とし、地域の集まりなどにおいて使用を制限するものではないとのことだ。しかし、地域の集まりであっても企業が関係すれば販促やPRの意味合いを帯びることになり、その線引きは必ずしも明確ではない。 さしあたり「大茶会」の使用に大きな影響を及ぼすことはなさそうだが、今後、イベントの主催者などが自主的に「大茶会」の使用を避ける可能性は否定できない。業界の受け止めとしては、「大茶会」の言葉の使用に制限をかけることには反対しつつ、伊藤園が業界、茶文化をリードする企業だけに、その取り組みや意図について注視している状況だ。