舛添知事「第三者の目」盾にあいまい答弁 ホテル面談疑惑さらに深まる
「第三者の目」はやはり疑惑の隠れ蓑だったのか――。前日の代表質問に続き、東京都議会の一般質問が8日開かれ、この日も舛添要一知事の政治資金の使途をめぐる疑惑に質問が集中した。千葉県のリゾートホテルでの面談相手については、前日に続き「会ったという証拠を」「名前を明らかに」などと追及が相次いだものの、知事は自らが「厳しい第三者の目」と称する弁護士2人による調査報告を盾に、あいまいな答弁に終始した。(フリー記者・本間誠也) 【写真】舛添知事「ホテル面談相手の名は言えない」 自公も追及、消えない疑念
自民都議「今回が苦言を呈する最後の機会」
舛添知事に対する都民の怒りや失望は収まらない。この日の都議会の傍聴希望者は正午前にはすでに定員190人を大きく上回り、午後1時の開会時には定員枠からあふれた約50人が2階に設けられたライブ映像のテレビ周辺に群がった。「都議会では前代未聞」(事務局)という。
そうした中、一般質問に立った与野党15人のうち、千葉・木更津市のリゾートホテルでの面談相手については自民、共産らが問題視した。 「昨日もわが党の代表質問に答えなかったが、面談相手の名前を知事自身の言葉でなぜ話せないのか」「本当に面談したのか疑われても仕方がない」 こうした島崎義司氏(自民)の問いに対し、「具体的な説明は弁護士の調査報告書で示されおり、今後は地道に信頼を回復していくつもり」と知事が答弁すると、議場内から怒号のようなヤジが飛んだ。 大島よしえ氏(共産)は「調査した弁護士でさえ会っていない出版会社社長は、実在するのか。面談したという証拠を出してほしい」と詰め寄った。だが知事は「弁護士の調査結果、面談したという『事実認定』をいただいている」と述べ、「第三者の目」を盾に明確な答弁を拒んだ。 また斉藤やすひろ氏(公明)は「知事は『違法とは言えない』という弁護士の調査結果を錦の御旗にしている」「調査を担った弁護士は政治家による数々の不正問題を弁護しており、厳しい第三者の目とは到底言えない」と語気を強めた。