基本計画策定委が発足 新博物館、候補地や規模検討 石垣市
石垣市立八重山博物館(新館)基本計画策定委員会(委員長・知念永一郎副市長、委員15人)の初会合が10日午後、市役所で開かれた。新石垣市立八重山総合博物館(仮称)基本計画見直しに向け、年度内に3回の委員会を開き、建設候補地や規模、学芸員などの体制作りを踏まえた基本理念・事業活動案をまとめていく。 初会合は非公開で行われた。事務局によると、建設予定地の候補として現在地での建て替え、第一苗畑、旧空港跡地の3案が示された。委員からは「災害に強い場所がふさわしい」「観光客の動線を考慮した選定が必要」などの意見があり、収蔵品展示品を守れる場所で、来館者の動線アクセスを考慮して選考していく方針を決めた。 博物館運営に必要な学芸員の確保などを目的とした人づくり、体制づくりの必要性を確認。博物館の名称も今後検討していく予定という。 現八重山博物館は1972年に開館。八重山圏域の歴史や文化に関する約2万点の史料を有しているが、施設の老朽化、狭隘化が課題となっていた。これまでも協議会などでたびたび議論されてきたが、予算確保などを理由に進展しなかった経緯がある。 知念副市長は初会合の冒頭「美術館機能等の新たな施設機能や民間活力導入の整備手法についても検討し、より魅力的で現状に即した博物館として具体化するための基本計画を策定したい」と述べた。 第2回委員会は11月下旬に実施し、年始に市民意見募集(パブリックコメント)を実施。第3回会合でコンセプトや建設予定地や規模などをまとめる計画。 委員15人には委嘱状が交付され、第2回からは専門員が2人追加される予定。委員は次の皆さん。 ▽市職員=知念永一郎副市長、嶋田廉企画部長、翁長致純教育部長、仲間千加史博物館長▽市内=大田静男(八重山博物館協議会会長)、島村賢正(市文化財審議会委員)、新城知子(市文化協会会長)、下地寛正(市商工会副会長)▽県内=里井洋一(県立博物館・美術館長)、岡本亜紀(浦添市美術館学芸員)、久部良和子(元県職員)▽県外=山梨絵美子(日本博物館協会会長)、小野林太郎(国立民族学博物館)、李作婷(台湾国立自然科学博物館)