浜口順子さん 妊活振り返りインタビュー「不妊治療をした3年間は、人生で一、二を争うくらい、しんどい時間だった」
優先事項を決めてクリニック選びを
クリニックを選ぶ際、“通いやすさ”と“痛くないこと”が大きな決め手となりましたが、ほかにもチェックポイントがあったといいます。 「以前通っていたクリニックの待合室は、照明が蛍光灯だったので目が痛くなっちゃったんです。だからあまり明るすぎない、落ち着いた雰囲気の照明がいいなと思いました。さらに待合室のレイアウトも、ほかの患者さんの視線をさえぎるような1人がけのボックスソファがあったり、みんなが窓のほうを向くように椅子が配置されていたり。患者さんへの配慮をすごく感じて、『ここなら通えそうやな』と思いました。妊活中はささいなことにもストレスを感じやすいので、ホームページなどで院内写真を見て雰囲気を確認することも大事だと思います」 実は、このアドバイスの裏には自身の苦い経験がありました。 「以前通っていたクリニックでは、妊娠判定を聞く部屋が会計と同じ場所にありました。会計を待つ人たちの目線の先に部屋があるから、妊娠しているかどうかを聞いて部屋から出るとみんなの視線を感じて…。私は『全然悲しくないですよ』みたいな顔をしていたけれど、やっぱり震えたし、すごくつらかったです。その点、最後に通ったクリニックはプライバシーがしっかり守られた空間設計だったので、ストレス緩和にもつながりました」妊娠に至るまで、院内の雰囲気も治療方針もさまざまなクリニックを渡り歩いた浜口さん。だからこそ、クリニックと相性が合う・合わないは人それぞれだと話します。 「私が合わないと感じたクリニックでも、友人にはぴったり合って『そこじゃなきゃ嫌!』なんてことも。私のように“痛くない”ことを重要視するのか、痛くてもいいから早く妊娠にたどり着きたいのか。待合室が明るいほうがいいのか、落ち着いた雰囲気がいいのか。待ち時間が長くても、患者さんが多い=人気のクリニックであることが自分の安心感につながるのか…。クリニックを選ぶ際はまず何を優先したいのか考えてみるといいと思います」