なでしこジャパンのコーチを任された内田篤人氏

　将来の〝内田ジャパン〟への布石となるのか――。なでしこジャパンが21日、韓国代表との国際親善試合（26日、国立）に向けて千葉県内で合宿を開始した。初日は海外組のほとんどが合流しておらず、MF清家貴子（ブライトン）だけが参加。初招集のDF遠藤優（三菱重工浦和）ら国内組と合わせて、計8人が軽めに調整した。 　新監督が決まっていないため、今回の一戦で監督代行として8年ぶりに指揮を執る佐々木則夫女子委員長は「今後も韓国と戦うことは数多くある。しっかりと日本の国立競技場で良いプレーをしてほしい」と伝統の日韓戦へゲキを飛ばした。 　今回の活動で大きな注目を集めているのが、コーチに就任した元日本代表DF内田篤人氏（36）だ。これまでロールモデルコーチとして男子各年代の代表で指導に携わってきたが、正式なコーチとして、また女子チームでも初指導となる。 　この日はさっそく精力的に行動し、佐々木委員長は「フレンドリーな雰囲気を醸し出すセンスが素晴らしい。動けるし、模範的なプレーもできる。いろいろ経験の話もできる」と高く評価した。 　肝心の選手からの評判も上々だ。遠藤は内田氏の指導について「（物腰が）柔らかい。話し方も波がないというか。ワイワイしたトレーニングでも、盛り上げてくれるところは盛り上げてくれるし、普通に話すところは話してくれる。すごく距離感がいい。話しやすい印象はある」と絶賛。異性の選手に対する指導は特に難しいとされるが、早くもイレブンのハートをがっちりとつかんだ。 　現役時代は国内外で超一流の経験を積んだ内田氏は、将来的に男女問わず日本代表監督も嘱望される存在。早くも〝名将の資質〟を見せて期待は高まる。