初回視聴率は2ケタ台で「崖っぷち」は回避 岩田剛典初主演ドラマはどう?
三代目J Soul Brothersの“がんちゃん”こと岩田剛典が連ドラ初主演を飾るシチュエーションコメディ『崖っぷちホテル!』(日本テレビ系、日曜よる10時半)が15日スタートした。初回平均視聴率が10.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と2ケタ発進となった。 岩田の役どころは、ホテル客には似つかわしくないラフすぎる格好で登場する謎の男・宇海直哉。真面目で一本気なヒロイン・桜井佐那を戸田恵梨香が演じる。ほかには、りょう、渡辺いっけい、鈴木浩介。そしてベストセラー小説『君の膵臓をたべたい』の実写映画でヒロイン・山内桜良を演じた浜辺美波と『ホリデイラブ』(テレビ朝日系)に出演していた中村倫也。さらにお笑い芸人の宮川大輔、野生爆弾のくっきー、チャド・マレーンら多彩なキャストが盛り上げる。
くせ者ぞろいのスタッフたちが織りなすドタバタ劇
ひと癖あるダメなスタッフばかりの破産寸前底辺クラシックホテル「グランデ・インヴルサ」が舞台となっている。タイトルどおり、まさに“崖っぷちの”ホテルだ。かつては栄華を極めた老舗ホテルなのだが、現在は勢いもなく、大借金を抱えて破産寸前の状況下、くせ者ぞろいのスタッフたちが織りなすドタバタ劇を描く。 先代支配人の父親の跡を引き継いだ新米総支配人・佐那(戸田)は、周りのスタッフたちから毎日、総スカンされる状態の日々が続いていた。そんなある日、客としてふさわしくないラフな格好をした謎の客・宇海(岩田)が到着、ホテルに対してなぜか無理難題を次々にふっかける。実はこの男、超有名なバリストンホテルの副支配人だったことがわかり、佐那の「私たちと一緒に働いてください」との熱烈なラブコールに応え、ホテル再建に力を貸すことになる。
スマイルに定評のある岩田にはぴったりの役柄
岩田といえば、“スマイル王子”とも呼ばれている通り、笑顔のなかにどこか少年っぽいあどけなさが残るところが魅力だ。2016年に公開された高畑充希とのW主演映画『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』では“とびきりの胸キュン恋愛映画”とPRされいたが、その笑顔の魅力が随所に活かされた作品でもあった。 また過去、ドラマ『砂の塔~知りすぎた隣人』(TBS系)で共演した菅野美穂からも、同ドラマの舞台挨拶時に「パンダちゃんか、赤ちゃんか、がんちゃんみたいな、みんなを笑顔にする力がある」と絶賛されていた。 今回はホテルが舞台。笑顔は欠かせない要素となるので、岩田にはぴったりの役柄といえよう。 テーマソングは「ザ・ヴォイス」と称され、「マイウェイ」などの名曲をヒットさせた世界的に有名な米国のジャズ・ポピュラー歌手、フランク・シナトラの「Strangers In The Night」。クラシカルな雰囲気をよりいっそう盛り立てる。 じつは同枠は、視聴率好調な日本テレビにあって鬼門と呼ばれるほど視聴率が低迷し続けている魔の時間帯。そこへ、観月ありさ主演『斉藤さん』(2008)、大泉洋主演『赤鼻のセンセイ』(09)などで知られる土田英生氏の脚本で勝負をかけた。好調なスタートで、次回以降の展開が楽しみだ。 次も観たい度 ★★★★☆ (文・田村豊、写真・志和浩司)