SOLの「スローバック」パターンはブレイクアウトトレーダーにとって魅力的:テクニカル分析
金融市場では、絶好のエントリーチャンスはしばしば一瞬であり、見逃されがちだ。今、ソラナ(SOL)は、強気のブレイクアウトを狙うトレーダーに絶好のチャンスを提示している。 SOLの価格は今週7%以上急騰し、193ドルに達した。これは、3月と7月の高値を結ぶトレンドラインによって特定された、以前の抵抗線が支持線に転じたことを反映したものだ。このラインと、4月と8月の安値を結ぶラインは、3月から10月までの長期レンジ取引を構成する大きな下降チャンネルを定義している。 価格は11月初旬にこのチャンネルを抜け、強気バイアスを確認した。SOLはすぐに260ドルを超え、先週、ブレイクアウトポイントまで戻した。 この一巡は、テクニカル分析家たちによって強気の「スローバック(押し戻し)」パターンと呼ばれています。 「スローバックは、価格が上昇してブレイクアウトした後、ブレイクアウト水準まで『スローバック』した際に発生する。このリトレースメントは、上昇トレンドに参加する絶好の水準だ」。公認テクニカルアナリストのチャールズ・D・カークパトリック2世(Charles D. Kirkpatrick II)氏とテクニカルアナリストのジュリー・R・ダールキスト(Julie R. Dahlquist)氏は著書『Technical Analysis, the Complete Resource For Finance Market Technicians(テクニカル分析、金融市場技術者のための完全なリソース)』の第3版でこのように述べている。 「それらは時間的にも距離的にも非常に短い傾向があるが、しばしば、ブレイクアウトトレーダーがポジションを構築するのに、よりリスクの少ない2回目の機会を提供する」と著者は書いている。 ブレイクアウトトレーダーは、特定の水準を超えるのに苦労している有価証券を狙う。価格が最終的にブレイクアウトすると、これらのトレーダーはブレイクアウトの方向への大きな動きを予測して市場に参入する。 ブレイクアウトトレードには、市場の常時監視と価格および出来高の動向の慎重な評価が求められる。最初のブレイクアウトを見逃したトレーダーは、今回のSOLのようなスローバックを狙うことがよくある。このようなエントリーは、潜在的な出口、つまりストップロス注文をブレイクアウトポイントのすぐ下に置くことができるため、一般的に低リスクと見なされる。 上のスローバックは、トレーディングの行動的側面、特にプロスペクト理論によって説明できる。プロスペクト理論では、利益を確保することに関しては、人々は一般的にリスクを嫌うとされている。言い換えれば、トレーダーは潜在的な利益を提示されると、その利益を確定させることが多く、その取引を継続させることはあまりない。 この傾向により、ブレイクアウト後の最初の上昇が長続きせず、価格がブレイクアウトポイントまで下落する理由が説明される。ブレイクアウトで参入したトレーダーは、その後の上昇局面で素早く利益を確定するからだ。 そして興味深いことに、最初のブレイクアウトを見逃したトレーダーは、その反動を2回目の参入チャンスと捉えるかもしれないのだ。彼らはブレイクアウトポイントでロングポジションを取り、サポートが維持されることを確実なものにする。これが、SOLが重要な水準から跳ね返った理由だ。 SOLが上昇を続ける場合、最初のブレイクアウト直後に利益確定した人々は、そうしたことを後悔し、新たにロングポジションを取る可能性があり、強気相場の勢いをさらに強めるだろう。これがトレンドが展開する理由だ。 同様のスローバックパターンは、2023年後半のビットコイン(BTC)でも見られ、大規模な強気相場への舞台が整った。 ただし、SOLの価格が反発に失敗した場合、強気の「スローバック」パターンは無効になることに留意されたい。 |翻訳:CoinDesk JAPAN|編集:井上俊彦|画像:Shutterstock|原文:SOL's Evolving Throwback Pattern Makes It Enticing for Breakout Traders: Godbole
CoinDesk Japan 編集部