柳楽優弥〝眼差しで魅せる演技〟炸裂「ライオンの隠れ家」第8話が話題【母子の再会】【弟の顔】【〝人〟が繋ぐ家族】
■洸人が、初めて感情的に想いを吐露したシーン
だが思えば、洸人というキャラクターは第1話からずっとそうであった。本を愛し寡黙だが、いつも目で語っていた。美路人を、ライオンを見守る眼差しは優しく、心で考えている事が溢れそうになる位の想いが伝わってきていたのだ。 そんな洸人が、初めて感情的に想いを吐露したシーンが。愛生に対して「また、あなたの勝手に振り回されて」と家出をして逃げ、父と母が亡くなった大変な時にはいなかったのに、今さら助けを求めてきた姉を責めたのだった。今まで〝兄〟だった洸人の〝弟〟の顔が見れた気がして、辛いシーンのはずなのに、甘えられる存在が出来たことに視聴者として安堵する心地もあった。 一方、物語に動きが。せっかく4人が集結しほのぼのした時間も束の間、また離れ離れ、愛生とライオン、洸人と美路人に別れて暮らすことになってしまうのだ。
■「人と人の縁や絆に恵まれますように」という願い
〝家族〟になれたライオンとの別れを受け入れられない美路人に愛生はライオンの本当の名前「愁人」の由来を話す。洸人と美路人の「人」という字から名付けたこと。3人の母から「人」という字には「人と人の縁や絆に恵まれますように」という願いが込められていたこと…。初めて知ることに、洸人と美路人も驚き、離れていた時から〝同じ名前で繋がっていた=家族だった〟ことを知るのだった。 ずっと皆一緒にいてほしいという視聴者の願いも届かず、第8話は突然の別れにショックを受けながら終わり、続きが気になる第9話へと想いを馳せることになる。制作現場からはこの物語が、第11話で完結することが発表され残すところあと3話。端折ってしまったサスペンス要素も、事件がどんどん明るみになり予断を許さない状況に。とにもかくにも、この〝家族〟を最後までしっかり見届ねばと強い使命感を持ちながら、今回も「ごちそう様でした」。
西日本新聞社