【LiLiCoのこの映画、埋もらさせちゃダメ!】『LOTR』をまだ観たことも読んだこともない、という人でも大丈夫!『ロード・オブ・ザ・リング/ローハンの戦い』
TV『王様のブランチ』で2001年から映画コメンテーターとして出演するほか、マルチに活躍されているLiLiCoさん。これまでも数々の映画をナビゲートしてきたLiLiCoさんに、「これは絶対に観逃してほしくない!」という“埋もらせ厳禁”な映画について語っていただきます。 【全ての画像】『ロード・オブ・ザ・リング/ローハンの戦い』『ヘヴィ・トリップ/俺たち崖っぷち北欧メタル!』
初心者がこれ以上入りやすい作品もないんじゃないかな
2024年もたくさんの作品を紹介してきましたが、今回で今年の公開作のおすすめはラスト。年末年始に楽しんでいただきたいけど、どうにも埋もれちゃいそうな作品を2つご紹介します。まずは、『ロード・オブ・ザ・リング/ローハンの戦い』。 J・R・R・トールキンの名作小説をピーター・ジャクソン監督が実写化した『ロード・オブ・ザ・リング』(LOTR)名作3部作の約200年前を描く前日譚。これ、全くのオリジナルエピソードではなくて、原作の『指輪物語 追補編』に記されていた、いわば『LOTR』シリーズのはじまりの物語です。なんとアニメですよ。 中つ国にある騎士の国ローハンでは、ヘルム王に護られて平和が長年保たれてきました。が、突然の攻撃を受けて王国は崩壊の危機を迎えます。そこで立ち上がったのは、若き王女のヘラ。彼女が民の運命を一手に引き受けて、敵を打倒するために戦いに乗り出します。が、その敵とは、彼女がかつて一緒に育った幼なじみでもあるウルフ。宿敵同士となったヘラとウルフは……。 ハリウッドで製作された洋画ですが、制作陣は日本。『東のエデン』や『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』シリーズを手がけた神山健治さんが監督を務め、『攻殻機動隊 SAC_2045 持続可能戦争』のStudio Sola Entertainmentがアニメーション制作を担当しました。アニメーション作品ですが、実写3部作を手がけたピーター・ジャクソンはもちろん、フラン・ウォルシュ、フィリッパ・ボウエンがプロデューサーとして参加しているので、世界観は確実にキープされていますよ。 『LOTR』は文学でも映画でも名作中の名作として知られていますが、まだ観たことも読んだこともない、という人でも大丈夫。なんせはじまりの物語ですから、ここから入っていただいて、お正月に『LOTR』シリーズ関連作を一気見するというのもいいと思います。 それに、ハリウッドのアニメーション映画らしく、とてつもないスケールの物語と描写を、日本人にはなじみの深い日本のアニメのキャラクターアニメーションで表現しているので、とにかく見やすいはず。登場人物が多く、世界観も独特な『LOTR』ですが、初心者がこれ以上入りやすい作品もないんじゃないかな。 日本の上映の多くは、日本語吹き替え版になりますので、これまた『LOTR』の世界に入るには楽々。ヘルム王は市村正親さん、ヘラは小芝風花さん、宿敵ウルフは津田健次郎さんが担当しています。 ご存じの方もいらっしゃるとは思いますが、この作品のいくつかのキャラクターで、私も声の出演をしているんですよ。しかも、男女両方のキャラクター。どのキャラクターの声を担当しているか探してみてくださいね(きっと分からないと思いますけど)。