九州国際大付vs広陵 「2年生ビッグ4」が注目の対決 センバツ
「2年生ビッグ4」の直接対決だ。 第94回選抜高校野球大会第6日の24日、第3試合の2回戦で対戦する両チームにはともに注目を集める2年生の左スラッガーがいる。飛距離が自慢の九州国際大付(福岡)の佐倉俠史朗と、驚異のスイングスピードを持つ広陵(広島)の真鍋慧(けいた)だ。1回戦でいずれも存在感を示した2人の4番打者は、グラウンドで相まみえるのを前に闘志を燃やしている。 【過去には小芝風花さんも】歴代センバツ応援イメージキャラ 佐倉は2021年秋の福岡大会から4番を任せられ、明治神宮大会準決勝の大阪桐蔭戦で、同じく「ビッグ4」の好左腕・前田悠伍から放つなど公式戦5本塁打をマークした。182センチ、104キロの堂々たる体格で、西武の森友哉を参考にした腰を落とす独特の構えから力強いスイングを見せる。1回戦のクラーク記念国際(北海道)戦ではサヨナラ犠飛を放って役割を果たした。 189センチ、91キロと筋肉質な体の真鍋はプロ顔負けの150キロ超のスイングスピードを持ち、打球の速さには目を見張る。3安打した1回戦の敦賀気比(福井)戦でも火の出るような当たりの右前打を放った。ついた愛称は、米大リーグで歴代最多の通算762本塁打を放った左の強打者バリー・ボンズにちなんで「広陵のボンズ」。入学直後のスランプをすり足気味のフォームに変えて克服し、21年秋はいずれもチームトップの打率4割4分4厘、25打点の好成績を残した。 昨秋の明治神宮大会は決勝で大阪桐蔭が広陵を降して優勝。4強には九州国際大付と花巻東(岩手)が入った。花巻東には高校通算本塁打が50本を超えた佐々木麟太郎がおり、いずれも当時1年だった4人の活躍が目立って「ビッグ4」と呼ばれるようになった。 真鍋は1回戦の勝利で九州国際大付との対戦が決まると「佐倉がホームランを打つ前に打ってやろうと思っています」と「ビッグ4」を意識した言葉で、闘志をあらわにした。その翌日、記事で真鍋のコメントを知ったという佐倉は「ホームランは(先に真鍋が)打ってくれていいです。チームが勝てればいいので」と返した。 8強入りを懸けた一戦を前に、静かに火花が散っている。【吉見裕都】 ◇全31試合をライブ中継 公式サイト「センバツLIVE!」(https://mainichi.jp/koshien/senbatsu/2022)では大会期間中、全31試合を動画中継します。また、「スポーツナビ」(https://baseball.yahoo.co.jp/hsb_spring/)でも展開します。