大統領選から1週間 「団結」呼びかけも分断広がる…トランプ新政権 “対中” “移民”の強硬派起用へ【news23】
藤森祥平キャスター: みんなが考えるべきテーマを、民主党支持者の側が閉じた空間でやり取りを終始してしまったという点ですね。 ■「お前の体、俺の選択」「女性に対する戦争だ」トランプ氏勝利でジェンダー分断が激化? 藤森キャスター: アメリカの分断、ジェンダー問題もその1つです。大統領選から1週間が経ちました。 AP通信の出口調査の結果によると、男女別の投票先はトランプ氏に投票した男性が54%。これは前回の2020年に比べると、3ポイントアップしています。 一方、今回アメリカでは女性初の大統領になるのかと期待の声があった中で、ハリス氏に投票した女性は53%という結果になりました。 こうした中でトランプ氏が勝ったという結果に対し、歌手のビリー・アイリッシュさんは「女性に対する戦争だ」と投稿。それから、女子テニスのレジェンドであるマルチナ・ナブラチロワさんもSNSで「アメリカは今でも人種差別的な男性優位な国であることを証明した」と、選挙結果に対し悲観的な強いメッセージを投稿しています。 小川キャスター: 個人的には自分の子ども世代のことなども考えますと、アメリカの女性大統領誕生の光景を見たかったですし、そこに期待して投票した方も多くいらっしゃったと思います。 ただ、「女性に対する戦争だ」という言葉の前にはちょっと立ち止まってしまいます。例えば男女別の投票先を見ると、46%の方はトランプ氏に女性が投票しているんですよね。ハリス氏が圧倒的に女性の得票数が多かったというわけではない。 さらに白人女性に限って言えば、トランプ氏の得票数の方がハリス氏を上回っているという結果も出ていたので、そこをちゃんと見ていかないと本質を見誤ってしまうんじゃないかなと。短絡的に「男女の戦争」と語らない方がいいのではないかと感じてしまうんですよね。 藤森キャスター: そして、選挙の後にわかにインターネット上では「お前の体、俺の選択(Your body,mychoice)」という言葉が広がっているようです。 これは元々1960年代に女性運動で使われてきた「私の体、私の選択」のフレーズをなぞらえて作ったもので、こうした女性への差別的な投稿が今、増え始めているそうです。 一方、一部の女性からは一切の男性との接触を断とうと「男性たちに笑われるわけにはいかない、反撃しよう」という投稿には47万のいいねが付いているそうです。