スズキが新型コンパクトSUV『フロンクス』を発売…価格は254万1000円から、激戦の市場セグメント
フロンクスの想定ユーザーについて、森田チーフエンジニアは「スタイリングや質感にこだわり、個性的でユニークなデザインに惹かれる人。自ら運転する操作を楽しみながら安心安全に移動したい人。平日はパーソナルユースとして通勤や買い物に、休日は家族や友人を乗せてドライブに、両方で使いたい人。このようなユーザーを中心として幅広い世代」と期待する。
◆存在感のあるデザイン
エクステリアデザインは、バックドアが傾斜したクーペスタイルに加え、大きく回り込むフェンダーや二段式のヘッドランプを採用し、存在感のあるデザインを意図した。ダブルフェンダーによって力強さを強調し、LEDデイタイムランニングランプや横一文字のテールランプによって高級感を演出している。
インテリアデザインでは、ブラックとボルドーの配色によりスポーティで高級感のある空間を意図した。さらに、高輝度シルバー塗装の金属フレームやパールブラック塗装を施したガーニッシュが、デザインの洗練を主張している。
◆コンパクトなサイズと最小回転半径
フロンクスは全長3995mm、全幅1765mm、全高1550mmのボディサイズを持ち、最小回転半径は4.8mと、狭い路地や駐車場でも取り回しやすい設計とした。全長3860mm、全幅1695mmの『スイフト』(2WD車)と同じ最小回転半径だ。また、遮音性を高める構造により、静かで快適な室内空間を実現したという。210Lのラゲッジスペースを確保し、利便性に配慮している。
パワーユニットは、1.5L「K15C」型エンジンとマイルドハイブリッドを搭載し、6ATを介してスムーズでスポーティな走りを提供する。スポーツモードを使用することで、より力強い加速が可能だ。日本専用仕様として4WDモデルが用意されており、スノーモードやグリップコントロールなどの機能が搭載されている。
日本営業本部の玉越本部長は「4WDの割合を2~3割と予想していたが、受注状況はそれを大きく上回った。日本向けに入れたことが評価された」と明かす。
新型フロンクスの月間目標販売台数は1000台で、メーカー希望小売価格(消費税込み)は2WDが254万1000円、4WDが273万9000円である。
レスポンス 高木啓