長崎・大村市長「実務支障なし」 事実婚表記、修正を再否定
男性カップルの住民票の続柄欄に異性間の事実婚世帯と同じ「夫(未届)」と記載した長崎県大村市の園田裕史市長は30日の定例記者会見で、総務省から再考を求める文書が届いたことに対し、改めて「修正は行わない」と述べた。同省は実務上支障を来す恐れを指摘したが、園田氏は「実務の現場レベルで確認し、問題はない」との見解を示した。 総務省は、記載の妥当性を巡って大村市が7月に照会した質問状に対し、9月27日付の回答文書で再考を要請した。その理由として、社会保障の手続き時に世帯主の性別確認などの追加的な作業が生じることを挙げていた。 園田氏は丁寧な回答に謝意を述べつつ、現場の担当者が社会保障の適用を決める際に「住民票の(続柄の)記載のみで判断するわけではない」などと説明。その上で、住民基本台帳の「事務処理要領」に沿う対応だと改めて強調した。 栃木県鹿沼市や神奈川県横須賀市なども同様の対応に乗り出している。園田氏は「事務処理要領の見直しに向けた検討を、逆に総務省にお願いしたい」と要望した。
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