今のETCが使えなくなる!?「ETC2.0」を理解すれば高速料金がお得に!
国土交通省「ETCの利用状況」によると、令和5年9月時点では高速道路利用者の94.4%が利用しているETCですが、サービスの拡充などで進化した「ETC2.0」をご存じでしょうか? ETC2.0とは、従来の高速道路の料金支払いシステムだけでなく、渋滞回避支援サービスや、通行料金の割引サービスが付帯された新しいETCのことです。 本記事では、ETC2.0の概要やお得なサービスについてご紹介します。
ETC2.0とは?
ETC2.0とは、これまで料金支払いシステムのみだったETCがバージョンアップした、次世代のETCのことです。具体的には、リアルタイムの渋滞情報を基にした迂回(うかい)ルートを教えてくれたり、高速道路走行中の安全運転支援を行ってくれたりします。 また、条件を満たすことで高速道路から一時退出しても追加料金がかからなくなるため、休憩施設の少ないエリアでも適切な休憩を確保できるようです。
今までのETCは使えなくなる?
今のところこれまでのETC1.0は利用できますが、ETC2.0への移行にともない、場合によっては今お使いのETC1.0が使えなくなってしまう可能性があるのです。これはETCのセキュリティー規格の変更によって生じるもので、以下の「旧セキュリティ規格」の車載器は2030年ごろまでに使えなくなる可能性があるといわれています。 ※国土交通省「よくある質問」調べ 【旧セキュリティ規格】 ・車載器管理番号の最初の数字が「0」 ・ETCカード挿入口付近に「■」マークがある 【新セキュリティ規格】 ・車載器管理番号の最初の数字が「1」 ・ETCカード挿入口付近に「●●●」マークがある ・ETC2.0車載器で「■」マークの印字がない この機会にお使いの車載器が新セキュリティーに対応しているかを確認しておきましょう。上記の方法で識別できない場合は、購入した販売店またはセットアップ店にご確認ください。
現在実施中のETC2.0のお得なサービス
現在、ETC2.0を搭載した車に限り、お得な割引サービスが展開されています。ここでは、展開中のお得なサービスを3つご紹介します。 ■圏央道割引 ETC2.0を搭載した車は、圏央道(茅ヶ崎JCT~海老名JCT・海老名~木更津JCT)、新湘南バイパス(藤沢~茅ヶ崎JCT)を通行する際、従来のETC料金のおおよそ1割~2割引きで高速道路を利用可能です。 出典:ETC総合情報ポータルサイト「圏央道割引」 ■東海環状自動車道割引 三重県・岐阜県・愛知県の3県に跨(またが)る東海環状自動車道も、ETC2.0搭載車の割引区間となっています。 割引額はこちらも従来のETC料金のおおよそ1割~2割引きとなっており、お得に東海環状自動車道を通行できます。 出典:ETC総合情報ポータルサイト「東海環状自動車道割引」 ■「賢い料金」社会実験 「賢い料金」社会実験とは、高速道路の休憩施設不足解消に向けた社会実験です。指定された場所に限り、高速道路から一時退出した場合でも、目的地まで高速道路を降りなかった場合と同じ料金で利用できるようです。 なお、利用のための条件は以下の通りです。 1.ETC2.0搭載車かつ全行程で同一のETCカードの利用 2.対象のインターチェンジもしくはスマートインターチェンジでの乗り直しかつ順方向で利用 3.対象の道の駅を必ず利用する 4.対象のインターチェンジもしくはスマートインターチェンジ退出後、2時間以内に同一のインターチェンジから再進入