双子のアーティストをおしえて!
いまから150年前の1874年12月13日に「双子の場合は、先に産まれたほうを兄・姉とする」という太政官指令が出されたことにちなんで、12月13日は「双子の日」に制定されています。それ以前は、後に産まれた子が兄・姉で、先に産まれた子が弟・妹とする(先に母のおなかに入っていた方が奥にいるから)など、地域や慣習によってさまざまな考え方がありましたが、これを統一する形に。現在は、戸籍法によって、出生届出・出生証明書に“産まれた順”で記載することが定められています。 なお、2月5日も“ふたご”の語呂合わせから愛知県の双子グッズ専門店、株式会社ベラミが「双子の日」に制定しています。当時発売していた人気商品「双子抱っこ紐」は販売中止となりましたが、その後、双子抱っこ紐事業を名古屋のアンジュモが引き継いでいます。 また、同じように語呂合わせから、11月25日を「いい双子の日」とする動きも。現時点で正式に制定されてはいませんが、今年の同日にはSNSなどでも話題となりました。 そんな双子は著名人にも数多く存在し、日本の音楽シーンでも双子によるグループが生まれました。『シャボン玉ホリデー』や『夜のヒットスタジオ』のほか、アメリカの『エド・サリヴァン・ショー』など海外のTV番組にも出演し、和製ポップスを世界へ広めたザ・ピーナッツをはじめ、“演歌版ザ・ピーナッツ”と呼ばれて人気を博したこまどり姉妹、筒美京平作曲によるデビュー・シングル「恋のインディアン人形」がヒットしたアメリカ人と中国人のハーフ双子デュオのリンリン・ランラン、「好きよキャプテン」のヒットのほか、とんねるずの「雨の西麻布」の歌詞に登場したのを機に再び脚光を浴びたザ・リリーズなど、60~70年代は多くの双子デュオが人気を集めました。 その後も『NHKのど自慢』のグランドチャンピオン大会でグランドチャンピオンを獲得し、近藤真彦や沖田浩之、山川豊らとともに日本レコード大賞新人賞を受賞した“祐子と弥生”(現・裕子と弥生)、1998年に「たんぽぽ」でシングル・デビューしたFLIP-FLAP(フリップ・フラップ)、アニメ『デュラララ!!』エンディング・テーマの「Butterfly」で知られるON/OFF(オン・オフ)、2007年にメジャー・デビューし、クラブ・ミュージック・シーンで活躍するRYUKYUDISKO、『めざましテレビ』のイマドキガールや「ミスタードーナツ」のCMに出演するほか、『植木等とのぼせもん』『越路吹雪物語』といったドラマでザ・ピーナッツ役を演じた“みなまり”こと鈴木みな・まりあ(“Who's That Girl”名義で音楽ユニットを結成)など、時代を問わず双子アーティストが登場しています。 双子タレントが楽曲をリリースすることも少なくありません。フジテレビの昼の顔『笑っていいとも!』の8代目いいとも青年隊を務め、ものまね番組やスポーツ番組で活躍した工藤兄弟は「もっと俺のそばにおいでよ」などの楽曲を発表。NHK連続テレビ小説『ふたりっ子』でデビューし、同『だんだん』ではヒロインを務めた“マナカナ”こと三倉茉奈と佳奈は、“ManaKana”や“茉奈 佳奈”としてCDデビュー。2011年には4枚目のアルバムで初のオリジナル・アルバム『Sweet Home』(写真)をリリースしています。 双子のお笑いコンビとして有名なザ・たっちは、松村邦洋や内山信二らファットなタレントたちとともに飲食系楽曲をトランス・カヴァーした『まんぷくトランス』に参加。自分たちの写真の肖像権・著作権を放棄した“フリー素材アイドル”として話題を呼んだMika+Rika(当時はMIKA☆RIKA)は、2013年11月に「FUNKY OL~仕事したくないよ~」でCDデビューを果たしています。 なかでも、“最強”の双子といえるのは、“きんさんぎんさん”でしょう。1892年生まれの成田きん、蟹江ぎんの双子姉妹は、100歳を超えても元気で愛嬌があったことからメディアが大々的に注目。多くのTV番組やCMなどに出演し、国民的な人気を獲得しました。1992年にきんちゃん、ぎんちゃん&セタガヤン・プチット名義でリリースした「きんちゃんとぎんちゃん」は10万枚超のセールスを記録。その後もきんさん、ぎんさん&AMVOX SINGERS名義で「きんさん、ぎんさんの101回目の誕生日」、南条茂&きんさん ぎんさん名義で「名古屋平成音頭」を発表。アルバム『きんさん・ぎんさんがえらんだ よいこにきかせたいわらべうた・日本の唱歌』などにも参加しました。