ニューカレドニアで暴動発生 フランス政府非常事態を宣言
ヌーメア、ニューカレドニア、5月17日 (AP) ― フランス政府は5月16日、3日連続で暴動が発生している南太平洋のフランス領、ニューカレドニアに非常事態を宣言した。 非常事態は少なくとも12日間継続され、17日までは夜間外出が禁止される。 フランス政府はまた、長年フランスからの独立を目指してきたニューカレドニア本島とロイヤルティ諸島の暴動を鎮圧するため、治安部隊の権限を強化した。 ニューカレドニアの地方選挙で、マクロン大統領が推進する投票制度改革をめぐる抗議デモが引き金となり、暴動が発生した。 放火や略奪を鎮圧するために出動した治安部隊で、少なくとも60人が負傷、214人の身柄が拘束された。この暴動でメラネシア系先住民カナック2人と、警察官2人を含む5人が死亡した。 海外領土省によると、独立派の10人が自宅軟禁措置を命じられた。 ニューカレドニアの港湾と飛行場の警備、さらに治安部隊増強のため、フランス軍が派遣された。 ニューカレドニアでは1985年、カナックによる暴動で全土に非常事態が宣言されたが、 今回の騒乱はそれ以降初めてで、フランス議会が、ニューカレドニアの有権者名簿を変更するための憲法改正を議論しているときに勃発した。 (日本語翻訳・編集 アフロ)