「学校で学べない」「どう教えれば」……“お金の教育”どうする? 「金融リテラシー」低い日本ナゼ 【#みんなのギモン】
■欧米諸国と比べた日本のリテラシー
渡邊キャップ 「ここからは金融リテラシーについて考えます。週末の取材で保護者から多かったのは『学校でお金のことを学ぶ機会がなかなかない』『どうやって子どもに教えればいいか分からない』という声でした」 「日本の若者が金融や経済を理解して活用する力、金融リテラシーは欧米と比べても低い傾向にあると指摘されています」 「3年ごとに行われる、金融の基礎知識を尋ねる『金融リテラシー調査』では欧米各国と共通になっている質問がいくつかありますが、2022年の調査では、全世代の平均正答率はドイツ・フランス・イギリス・アメリカと比べると日本が一番低い結果でした」 鈴江アナウンサー 「全ての世代ということは、子どもから大人までということですか?」 渡邊キャップ 「そうです。『金融の知識に自信がある』と答えた人は日本が12%、アメリカが71%。『金融教育を学校などで受けた』という人は日本が7%、アメリカが20%でした。アメリカとかなり大きな差がついているのが分かります」 河出奈都美アナウンサー 「私も社会人になって自分で勉強したつもりではありますけど、自信があるかと言われればあまりないですし、知識がない=怖い、だから手を出しにくいという負のスパイラルに陥りそうだなと思ってしまいますね」
■高校で「投資部」、官民共同の司令塔も
渡邊キャップ 「最近は官民を挙げて子ども向けの金融経済教育を強化しようという動きが進んでいます。2年前から、高校で学ぶ内容に投資などに関する教育が加わりました。沖縄県の仙台育英学園沖縄高校は『投資部』を作り、実際に株式を買って運用するなどの活動をしています」 「4月には、官民共同で金融経済教育を進める新たな組織も発足しました。これまで金融庁や日銀、金融機関が別々に行ってきた金融・経済教育の司令塔を作り、子どもへの教育だけでなく、大人の知識も増やすための活動も行うといいます」 「金融庁の担当室長を務める桑田尚さんは『学んだ上で、自分は投資しないと思う人はやらなくていい。ただ、それを自分で判断できるようにすることが重要だ』と話していました」