写真：HOMINIS

乙女ゲームの推しキャラクター・春夏秋冬(ヒトトセ)に恋をしている高校教師・田中。黒髪ロン毛の教え子・村井から愛を告白されても軽くあしらっていた彼女だったが、ある日、金髪ショートヘアーに変身した村井が推しの春夏秋冬に激似だったことから、2人の関係が変わりはじめる...。2022年に実写ドラマ化されて話題を呼んだ人気コミック「村井の恋」が、満を持してアニメ化される。 【写真を見る】アニメ「村井の恋」で田中を演じる日笠陽子 2024年10月のオンエアに先駆け、主人公・田中を演じる声優の日笠陽子にインタビューを実施。作品への思いなどを聞いた。 ――田中を演じる上で意識されたことは？ 「最初に『村井の恋』に出会ったのが、2019年のドラマCDが最初だったんです。その時も高梨謙吾くんと私で村井と田中を演じさせていただいたので、ドラマCDの時に作ったキャラクターを、できるだけそのままアニメに持ってこようと努力しました。今回のアニメはドラマCDの時と制作スタッフが違うのですが、ドラマCDを聞いて『ぴったりだね』と言ってくださった方々が違和感を覚えないよう、その時の演技を映像の世界にも持って行けたらなと思いながら、キャラを作っていきました。第1話のアフレコ前に、原作の島順太先生が『大きい声を出してください』とおっしゃられたので、第1話ではみんな、すごく大きい声を出しています(笑)」 ――ドラマCD、実写ドラマを経て、満を持してのアニメ化のお話を聞いた際の率直な感想は？ 「島先生の脳内遊園地をそのまま漫画にしたような、ジェットコースターに乗りながらメリーゴーランドと海賊船に乗るみたいなこと一緒にやってきた、みたいな作品なので、『どんな風に12話構成の映像作品としてまとめていくんだろう』というのはすごく興味がありました。あと、アフレコをしていて思ったのが、劇判と呼ばれるBGMや効果音のSEがどうやって入るんだろうと思うような演出だったので、それが本当に心配で(笑)。なので、『アニメ化します』というお知らせをいただいてからは、驚きがありながらもどんどん楽しみになっていった、みたいな感覚なのかなと思います」 ――田中というキャラクターについての印象は？ 「いろんな方に『ぴったりだね』と言っていただいていて、すごく嬉しいんですけど、『私のイメージって何なんだ？』という気持ちも少しあるというか(笑)。でも、こういうぶっ飛んだキャラクターは演じるのは難しいので、信頼していただけているようで嬉しいなと思いますね。私自身は王道だと思っていたのですが、(イベントなど)いろいろな場所で皆さんの目に触れている日笠テイストのツッコミは独特らしくて。そこが田中にマッチしていると言っていただいています」 ――日笠さんには、田中にとっての春夏秋冬のような「推し」はいますか？ 「我が家のにゃんこたちです！実家にいるにゃんこは19歳で、拾った当時はケガをしていたために、獣医さんからは長く生きられないかもしれないって言われていたんですが、そんな中でも来年には妖怪・ネコマタになれるほど長生きしてくれて。生命力溢れる可愛い最推しです。そして、お家には3匹の猫がいるんですが、みんな食っちゃ寝ばっかりしてます。そんなにゃんこたちのお腹をタポタポするのが大好きです」 ――田中のように2次元の存在に恋したことはありますか？ 「全然ありますよ！漫画大好きマンだったので、幼少期は『美少女戦士セーラームーン』のタキシード仮面様や、『カードキャプターさくら』の小狼君とかに恋してましたね。でも、現実にはあんな素敵な男子はいないっていうのにも気づきました！(笑)」 ――「村井の恋」の放送を楽しみにされている皆さんへメッセージをお願いします！ 「村井役の高梨くんもすごく素敵なのですが、実は私が一番違和感のないキャスティングだなと思ったのが春夏秋冬を演じている島崎信長くん(※『崎』は正しくは『立さき』)なんです。春夏秋冬って、めちゃくちゃ難しいキャラクターなので、『どうやるのかな、信長』と思っていたんですけど、信長が絶妙なテンション感を持ってきてくれているんですよね。なので、田中が恋をしている春夏秋冬がどういう存在なのかだったり、顔は一緒の春夏秋冬と村井だけど何がどう違うのか、でも共通するものは何なのか、といった対比だったりを皆さんに見ていただけたらなと思います。あと、春夏秋冬と村井のライバル間での友情、桐山＆平井と村井の友情といった部分は、青春ドラマとして描かれているので、そういったところも注目してもらえたら嬉しいなと思っております！」 撮影＝皆藤健治　取材・文＝中村実香