なぜ、三日坊主は治らない? 原因にある「脳の防衛本能」の正体
食べすぎ、飲みすぎ、スマホいじりなど、やめたいのになかなかやめられない習慣はありませんか? 一方で、やればよい結果が得られることはわかっているのに、三日坊主で終わってしまう習慣も。悪い習慣を手放して、よい習慣を定着させるために必要なこととは。 【画像】週に一回書くと行動が変わる大平信孝さんの「仮決め仮行動ノート」 ※本稿は、『PHPスペシャル』2018年2月号より内容を抜粋・編集したものです。
悪い習慣を手放して、なりたい自分になる
悪い習慣が手放せないのも、よい習慣が長続きしないのも、あなたの意志が弱いからでも、あなたの性格のせいでもありません。そもそも脳の仕組みがそうなっているからです。 変化を恐れているのは、あなたではなく、脳なのです。脳は、新しいことをはじめたり、やめる努力をするよりも、今まで続けてきた現状維持をよしとします。新しい行動をするかしないか迷ったときは、行動しないほうが安全だと判断する脳の防衛本能が、私たちには備わっているのです。 たとえば、もともと夜型の人が、いきなり朝5時に起きて朝活をしようとすれば、多かれ少なかれ心身に負担がかかります。脳は変化を嫌い、「もとの生活リズムに戻そう」と邪魔をします。これを意志の力でコントロールしようとしても、脳のほうが勝ってしまいます。いわゆる三日坊主というのは、こうして起こるのです。 それでも新しい行動を習慣化しようとするならば、変化を嫌う脳に抵抗する必要があるのでしょうか。 そんなことは、ありません。脳の防衛本能に打ち勝つには、「ちょっとずつ」変化し続ければいいのです。脳は、少しずつであれば変化を受け入れる性質も持っています。これを脳の「可塑性(かそせい)」といいます。そのコツをこれからお伝えします。
実はこれも「悪い習慣」です
「悪い習慣」というと、タバコや深酒などが浮かびがちですが、実は下記のようなものも含まれます。自分自身を振り返ってみましょう。 1. 自分にとって大切なことを先延ばしにする 2.「でも・だって・どうせ」の否定形から会話を始める 3. 愚痴、不平不満が多い 4. 自分の問題を人のせいにする 5. 全てを完璧にこなそうとする 6.「どうしてできないんだろう」と自分を責める 7. 人の目を気にしすぎて自分を出せない 8. 無理していい人を演じて、断れない 9.「いいなぁ」「あの人ばかりズルイ」と嫉妬してしまう 10.「お金がない・自信がない・時間がない」が口ぐせになっている 11. 小さなことでクヨクヨ悩んでしまう