「ダンボルギーニ」が全国をめぐる!段ボールを使った挑戦の次の一手は
宮城県女川町で段ボールを使った「防災ジオラマ」教育を開いた今野英樹社長(中野宏一撮影)
昨年末に話題をさらった段ボール製のスーパーカー模型「ダンボルギーニ」。製作したのは「過疎化が進む被災地でもクリエイティブな仕事ができる」と、段ボールでさまざまな事業に挑戦しているアイデア社長だ。段ボールを使った防災ジオラマ授業など、アイデアは尽きない。復興の槌音が響く宮城県女川町で、ものづくりにかける思いや、次の挑戦について聞いた。 [写真]「ダンボルギーニ」ついに本物「ランボルギーニ」と共演へ 復興に華添える
天皇皇后両陛下もご覧に
「一時は、女川町の話題が全て『ダンボルギーニ』であるかのようでした」と、女川町の村上善司教育長は話す。「それでもう、天皇皇后両陛下までご覧になられて」 宮城県石巻市の段ボール加工会社・今野梱包の今野英樹社長(43)が、イタリア製スーパーカー・「ランボルギーニ」の実物大模型「ダンボルギーニ」を段ボールで作ったのは、昨年11月。幼い頃からスーパーカーに憧れていたという今野社長が、写真を見て図面を起こし、6カ月かけて完成させた。完成した実物大模型をSNSに投稿したところ、その完成度の高さが話題を呼び、多くのメディアに採り上げられた。
2代目「ダンボルギーニ」で全国を駆けめぐる?
完成後の「ダンボルギーニ」は、東日本大震災で壊滅的な被害を受けた宮城県女川町の新しい商店街「シーパルピア女川」で展示されている。昨年12月23日に商店街がオープンした際には、「ランボルギーニ」正規販売店の協力で、「ランボルギーニ」と「ダンボルギーニ」の1日限りの共演が実現した。東京から「ダンボルギーニ」を観に女川町を訪れた人も多かったという。3月17日、天皇皇后両陛下が女川の商店街を視察された際には、実際に展示されている「ダンボルギーニ」をご覧になり、感心したご様子だったという。 今野社長は女川で展示されている「ダンボルギーニ」とは別の「2代目ダンボルギーニ」を製作中だ。6月には完成し、全国を回る予定だという。
そんな今野社長がいま挑戦しているのが、段ボールを使った「防災ジオラマ」だ。段ボールを使って子供たちに自分たちの街のジオラマを作ってもらい、防犯や防災に役立てようとする試みだ。