ドイツの防衛産業、欧州の国防支出拡大に期待-トランプ氏返り咲きで
(ブルームバーグ): ドイツの防衛関連企業は、ドナルド・トランプ氏の米大統領選勝利とホワイトハウス復帰に伴い、欧州の国防支出が増え、既に急増する受注がさらに拡大すると期待している。
ラインメタルとヘンゾルトが今週発表した7ー9月(第3四半期)決算では、装甲車や弾薬、防空システム受注の大幅増加が示された。
トランプ氏の勝利を受け、欧州の防衛力増強や米国への依存低減を求める要求が高まりそうだ。1期目の在任期間中は、欧州の国防支出拡大の遅れを繰り返しやり玉に挙げ、北大西洋条約機構(NATO)脱退すらほのめかした。
ヘンゾルトのオリバー・ドーレ最高経営責任者(CEO)はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、トランプ氏の勝利について、「ドイツと欧州が国防支出に責任を負う行動を求めるものだ」と語った。
ドーレ氏は、欧州各国が国内総生産(GDP)比3-3.5%の国防費支出を目指す必要があると主張した。NATOはGDP比2%以上を目標に掲げる。
ラインメタルのアーミン・パッペルガーCEOは7日のアナリストとのオンライン会見で、国防費の増額圧力が「予算獲得を後押しする」と期待を示した。
ラインメタルの7-9月の売上高は24億5000万ユーロ(約4050億円)と大幅に増え、ヘンゾルトも受注が21%増加した。
原題:German Defense Industry Sees Trump Win Adding to Order Surge (2)(抜粋)
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Laura Alviz, Tom Mackenzie