人が辞めていく「ザンネンな職場」で迂闊に口に出せないこと・ワースト1
● 思いつきだとわかる形で書き残しておく 思いつきを言いやすく、かつ重たく受け止められすぎない風土をつくるにはどうしたらよいか。手堅い手段と軽めの手段の2つを提示したい。 手堅いのは、思いつきだとわかる形で書き残しておく方法だ。誰かが思いつきを発したら、チーム共通のタスク管理表などに内容を書き残すようにする。グループチャットに「思いつき」「アイデア」専用のスレッドをつくって、思いついた人が自分で投稿するようにしてもよい。 タスク管理表または「思いつき」「アイデア」スレッドは定期的にチームミーティングで確認し、検討の優先度や検討開始条件を話し合って決めよう。 「3月末の繁忙期が終了した後、4月18日の週から検討に着手しましょう」 「来月異動してくる人がひととおりの業務を理解してから着手しましょう」 「when(いつ)」「if(どんな条件が整ったら)」を明記してチーム内で合意しておくだけでも、何でもかんでも重たく受け止められたり、逆に流されたりする状況の常態化を回避できる。 ● すべてを受け止めなくていい 思いつきが重たく受け止められ、窮屈な空気が流れている職場に対する軽めの手段も示しておく。 ズバリ、適当に流す。 すべて受け止めようとするから重たくなる。つねに細かな仕事やタスクに追われている職場ほど、新たな仕事が増えてはたまったものではない。いっそのこと適当に流してみよう。 本気で取り組みたいものであれば、発案者は2度3度と提案してくる。「意志の強い思いつき」だけを優先度が高いと判断し、真剣に向き合うのだ。すぐに忘れ去られる思いつきは、たいしたものではない。 この方法は、思いつきをフィルタリングする意味もある。それに適当に流されることで、社内の人も軽い気持ちで思いつきを言いやすくなる。 一歩踏みだす! ・思いつきだとわかる形で書き残し、優先度や検討開始条件を決める ・思いつきを適当に流すマネジメントも検討してみる (本稿は、書籍『組織の体質を現場から変える100の方法』の内容を一部抜粋・編集して作成した記事です)
沢渡あまね