プリンにするか、メロンにするかファンの心を鷲掴みにするパフェ【カフェ ヴィヴモン ディモンシュ】
子どもたちにも楽しめる価格設定
――千佳さんがパフェ作りで心がけていることは何ですか? 千佳さん パフェグラスにスプーンをザクッと縦に入れ、底から掘り上げて食べてほしいと思っていて、層の構成には気を配っています。あとは、子どもたちにも食べてほしいから、値段が高くならないように、というのも大事ですね。 これからの季節は、無農薬のレモンを使った「パフェ レモンシュ」やマンゴーたっぷりの豪快なパフェ「マンゴープリンパフェ」などがお目見えの予定。現在13種あるパフェは今後も増えていく予定だそうです。
作る側も楽しんでいるのが伝わるグッズたち
コーヒーを淹れる隆志さん、そして豆の物販の近くにあるのが大充実のグッズコーナー。今でこそグッズを作っているカフェは多いですが、この点においても先駆けだったのではないでしょうか。特にTシャツは、開店当時から、折に触れ作り続けているコレクターズアイテム(本では、ほぼ網羅! )。 隆志さん 僕がグッズ好きだったことから、Tシャツはカフェを始めると同時に「おみやげにもなるし」と作り始めました。それ以来、出してない年はないんじゃないかな? 最初は自分で、プリントゴッコで作ってました(笑)。 ――コーヒーといえば、マグカップもコレクターがいそうですね。 隆志さん マグカップも長いこと作っています。コーヒーをおいしく飲むのにちょうどいいサイズなんですよ。おみやげになるよう、鎌倉やカフェ、コーヒーにまつわるデザインにしています。
季節ごとの豆も楽しみ
もちろん、シングルオリジンをはじめ季節のブレンドも登場するコーヒー豆は買い逃せません。すっかりハマり、わざわざ取り寄せる人も全国に多くいます。
ゆるやかな空気の中、本の写真も展示中
こうして出来上がる夫婦二人三脚ならではのコラボな味と空間が堪能できる鎌倉の心地いい空気がゆる~く流れる店内では現在、発売されたばかりの本の写真展を開催中です。行列が絶えない人気店だけれど、こののどかな雰囲気がたまりません。
カフェと自分の思い出が重なる
隆志さん 自分たちが積み重ねてきた時間と空間の中に、来てくださったお客さんの思い出も重なって今のディモンシュがあると思います。本を見ながら「自分がこの時期にこうしていたのかと思うとエモいですね~」なんて、お客さんに言っていただけたときは、本当にそうだなぁと思ったし、そう思ってくれるお客さんや仲間がいたからこそやってこられたとしみじみ思いました。 そのとき、そのときがいつでも全盛期と思ってやっていますが、1日でも長く続けていけるように、健康には気をつけて心と体をしっかり休ませる日もつくりつつ、頑張りたいと思います。僕ら夫婦がずっと変わらないのは、“店主が変わらずお店に立っているお店”が好きだということ。うちもそういうお店でありたいなと思います。 これからのことを伺うと、マスターは清々しい笑顔でそう答えてくれました。横でちょっと涙ぐむ千佳さん。 千佳さん 本当にありがたいことばかり。私はサポートが得意なので、これからもマスターをサポートしていきます。 31周年に向けて静かにまた次の一歩を踏出しはじめたカフェ ヴィヴモン ディモンシュ。続けることは簡単ではないし、そこには人知れぬ努力があることでしょう。でもその先にはうれしいことや楽しいこともあるから続けていけるのかもしれません。これからもずっとおいしいものを生み出し続けてくださいね。 鎌倉のカフェ ヴィヴモン ディモンシュの30年 定価 2,200円(税込) KADOKAWA カフェ ヴィヴモン ディモンシュ 所在地 神奈川県鎌倉市小町2-1-5 櫻井ビル1F 電話番号 0467-23-9952 営業時間 11:00~18:00 定休日 水・木曜日
赤澤かおり