内申点など日々の学習が重要な埼玉の高校入試。2024年の概況を栄光ゼミナール高校入試責任者に聞く
公立でも多様な専門学科・コースが設けられている
――埼玉の高校の特徴としては、多様なコースが設置されていることも挙げられます。 松田:公立高校でも外国語コースや理数科を設けている学校は多いですね。外国語コースがある公立は8校で、コロナ禍では海外が遠く感じられたせいか倍率は低迷していましたが、2024年度は人気が復活しています。 大宮光陵の外国語コースの倍率は2022年度が0.75倍、2023年度が1.08倍、2024年度が1.15倍と徐々に上がってきています。行動制限が撤廃された中で、海外へ行くチャンスも増えてきたので、今後も人気が続くと推測できるでしょう。 一方で、理数科は例年、堅調な募集状況となっています。大宮は毎年2倍を超えます。今年の市立大宮北は1.81倍と高い倍率です。理数科は募集人数が少ないため、倍率が高めに出る上に難度も高い入試になりますから、志望する場合はきちんと対策をする必要があります。 私立高校ではコースによって、偏差値が異なるところがいくつかあります。浦和実業、浦和学院、大宮開成は幅広い偏差値帯に対応していて、併願優遇制度においてもコースによって、内申点や北辰テストの偏差値の基準が異なります。 ちなみに、中学受験ではコース再編があると志願者が増えますが、高校ではあまり影響が大きくありません。浦和麗明、開智はコースを再編しましたが、志願者の大幅な増加にはつながっていません。 今後は埼玉の公立高校の統廃合が進むので、地域によっては進学する公立高校の選択肢が減ることもあります。そうなると、その周辺の私立高校の難易度に変化が出てくると推測できますから、注目していきたいですね。 埼玉の受験生が東京の高校を意識するケースも多くなるでしょう。栄光ゼミナールは広域な高校の情報を有しており、的確に受験校選びのアドバイスができます。生徒たちの希望を叶えられるように入試に向けた指導を行い、全力でサポートしていきます。
ダイヤモンド教育ラボ編集部