【理系に強い!】日本は「算数・数学」「理科」で世界トップ水準の学力保つ:小中学生の国際調査TIMSSで
小中学生を対象にした2023年の国際調査で、「算数・数学」の学力世界1位はシンガポール。日本は小学校(4年)で5位、中学校(2年)で4位と、トップの水準を保った。 世界の小中学生の学力を測る、2023年の「国際数学・理科教育動向調査(TIMSS)」の結果がこのほど公表され、文部科学省によると、日本は前回に続き、「算数・数学」「理科」でともに世界トップ水準を保った。小4算数が平均得点が世界5位、理科が同6位、中2の数学が同4位、理科が同3位という結果だった。
同調査は、各国の研究機関、政府機関で構成する国際教育到達度評価学会(IEA)が4年に1度実施し、今回は58カ国・地域の小学4年生と、44カ国・地域の中学2年生の計約66万人が参加した。 日本の試験(教科調査)参加者は、小4が141校3875人、中2が133校3905人。今回は初めて1人1台の端末を使い、コンピュータ-を使用して実施した。また、試験のほかに、児童生徒や保護者、教員などへ学習の環境などについて尋ねる質問調査も合わせて実施した。
国・地域別では、全教科・学年でシンガポールが1位。また台湾がいずれも2~3位、韓国が2~4位で、日本を含む東アジアの国々が最上位層の多くを占めた。 質問調査の結果をみると、日本は、「数学、理科の勉強をすると日常生活に役立つ」「数学、理科の勉強は楽しい」と考える中学生の割合が増加傾向にあるものの、算数・数学、理科が「得意だ」と思う小・中学生は減少している。今回調査で理科の勉強が「楽しい」と答えた子は中2で70%(国際平均79%)だが、「得意」は45%(同51%)。「理科を使う職業につきたい」をの回答は27%(同58%)にとどまった。