シェール開発、来年の原油余剰もたらす恐れ-ダイヤモンドバック警告
(ブルームバーグ): 米パーミアン盆地最大の独立系石油・天然ガス企業ダイヤモンドバック・エナジーは、米国のシェール産業が再び自らの不利益となるような成長を遂げている可能性があると警告した。
同社は来年の生産の伸びを2%に抑える計画で、2025年に石油市場が供給過剰となった場合には支出を柔軟に調整できるとした。しかし、問題は他の企業が、損益分岐点などの計算に基づく自社の成長能力をどのようにみているかだ。
カエス・バント・ホフ最高財務責任者(CFO)は5日の電話会議でアナリストや投資家に対し、「こうした計算が過去にこの業界を窮地に追い込んだ原因であり、再び同じ状況に陥りつつあるように感じる。当社ではこのところ、フリーキャッシュフローが設備投資を上回っている」と語った。
昨年の驚異的なシェールオイル生産の伸びを受け、世界の石油市場は米国の探査会社が再び掘削に乗り出す兆候がないか注視している。シェールオイルの供給増加で、石油輸出国機構(OPEC)は守勢に立たされている。原油価格が低迷する中、OPECと非加盟の産油国で構成される「OPECプラス」は、12月に予定していた生産引き上げを1カ月先送りすることで合意した。
最近の7-9月(第3四半期)の決算報告では、マタドール・リソーシズやコノコフィリップスなどの米エネルギー企業が今年の生産見通しを引き上げた。同業エンデバー・エナジー・リソーシズの買収が完了したダイヤモンドバックも、見通しを上方修正している。
原題:Shale Drillers Risk Creating a 2025 Oil Glut, Diamondback Says(抜粋)
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David Wethe