初優勝逃すも驚異の粘り…新潟の松橋監督「少しはいい景色は見せてあげることができたのかな」
アルビレックス新潟の松橋力蔵監督が、敗戦を振り返り、選手たちにかけた言葉について明かした。 【動画】永井が2発に小見が2発! ファイナルは壮絶な撃ち合いに 新潟は2日、YBCルヴァンカップ決勝で名古屋グランパスと対戦。クラブ初のタイトルを目指した中、試合は前半に2点のリードを奪われる展開に。それでも後半、71分に谷口海斗のゴールで1点差に詰め寄ると、アディショナルタイムにPKを獲得して小見洋太がゴールネットを揺らし終了間際に同点に。延長戦でも前半に中山克広のゴールで名古屋に勝ち越しを許すも、後半には再び小見が同点ゴール。驚異的な粘りでPK戦まで持ち込むも、4-5であと一歩及ばず。悲願成就とはならなかった。 試合後、松橋監督は「選手はスタートから自分たちの流れを作る上でのアクションはしっかりできました」と前半の入りを回想。その後、2点ビハインドで前半を終えたもののの、「気持ちの部分で負けないためにも、『もう舞台整ったぐらいの気持ちでやろう。これをひっくり返すんだ』と。最後は気持ちの戦いになっていくであろうという部分はあった」と立て直しを図ったことについて語り、「そこはしっかりと選手は最後までやってくれたと思ってますし、非常に誇らしいという気持ちでいます」と選手たちの頑張りを称えた。 この日、国立競技場には初優勝の瞬間を一目見ようと、多くの新潟サポーターが駆けつけた。「本当に苦しい時でもどんな時でも密接に我々のサポートしてくださる方々のためにタイトルを取ることは残念ながらできなかったですけど、少しはいい景色は見せてあげることができたのかなと思っています」と振り返った。 その後、記者陣から「敗戦後に選手たちにはどんな言葉をかけたか?」と問われた松橋監督は、「できた。素晴らしいと。勝てはしなかったかもしれないけど、我々のサポートをしてくださる方にあと1歩というようなことになってしまって、残念だけども。でも、いい戦い、いい景色を見せてあげられたんじゃないかな』と」 「これを次のタイトルに繋げていくこと。本当に上に立つ人間を僕は全てを知ってるわけではないですけど、苦しい思いをやっぱりしなきゃいけない。(上に立つ人間は)悔しい思いをたくさんしているやつなんだと。そういう中で、君たちはもしかすると本当に悔しい戦いを今日したんじゃないかなと。これをしっかりと次につなげないといけないね、という話をしました」と明かした。 そして、この決勝の舞台で印象的な活躍を見せたのが、22歳の小見。72分に23歳の奥村仁と同時投入された小見は、後半終了間際、延長後半とチームを2度敗戦から救うゴールで名古屋を最後まで苦しめた。このアタッカーの躍動に指揮官は、「若い2人に『お前ら若い力でひっくり返して来い、なんとかして来い』というような言葉で伝えて、それをしっかりとやってのけた。本当にすごいなと思います」と称賛した。