天皇ご一家と那須~リフレッシュと触れ合いの地~【皇室 a Moment】
■築88年、天皇ご一家が使われる「附属邸」にはキツツキが壁に穴も…
那須御用邸は栃木県北部の那須町にあります。東北新幹線の那須塩原駅からは車で30分ほど、周辺には温泉街があり、大自然と温泉が魅力の御用邸です。ニュースでは「御用邸」と総称されますが、300メートル離れて「本邸」と「附属邸」があります。
この洋館が本邸で、1926(大正15)年、皇太子時代の昭和天皇の静養先として建てられました。昭和時代は昭和天皇と香淳皇后が、平成の途中からは上皇ご夫妻が使われてきました。
「附属邸」は1935(昭和10)年、上皇さまの誕生後に建てられました、今の天皇ご一家は、皇太子時代からこちらを利用していて、即位された後も「附属邸」を使われています。築88年の木造平屋建てで、驚くほど質素な造りです。 ――御用邸と聞いて想像するよりずっとシンプルで、時代を感じさせる建物ですね。 昔の役場や学校と言われても納得するレトロ感があります。キツツキがすぐに壁に穴をあけ、補修、維持が大変と聞きました。
■星を眺めてテントで一晩を過ごした新婚時代
那須御用邸の魅力は敷地内の豊かな自然にあります。ご一家は8月21日から9月5日まで、途中天皇陛下が東京に戻られた日もありましたが、16日間滞在されました。到着した日には、御用邸の自然の中で取材に応じられました。 天皇陛下)「4年ぶりですね、4年ぶりに3人そろってこの自然豊かな那須の地に来ることができたこと大変うれしく思っております」 皇后さま)「今回もとても楽しみにして参りました。本当に今もいろいろな花が咲いていますし、自然の中で、いい空気の中でゆっくりできるのでとてもみんな大好きで」 愛子さま)「那須は本当に自然が豊かで空気もとてもきれいなので、ここでリフレッシュ?」 皇后さま)「体を動かすとか・・・」 愛子さま)「豊かな自然に触れながら、リフレッシュできればなと。そして大学も残り半年...? 残り半分。いろいろなことに取り組んでいけたらなと思っております」 さらに、陛下はこの時、ご結婚当時のエピソードも明かされました。 天皇陛下)「ちょうどこの辺りは星を眺めるのに良いところなんですね」「いつごろなのか、だいぶ前になるんですけれども、雅子とちょうどここの上の所にテントを張って、一晩過ごしたことがあるんですけれども。寝袋で」 記者)「え!?宮さま(愛子さま)は?」 皇后さま)「まだ生まれる前でした」 ――当時のお2人を想像するとときめいてしまう、そんな素敵なエピソードですね。また両陛下の仲むつまじい様子も分かります。