番記者のちょっといい話 DeNA・京田陽太、幾度となく休日返上
DeNAは20日、ヤクルト5回戦(神宮)に7―4で勝利。連敗を5で止め、2年ぶりの単独最下位を1日で脱出した。30歳の誕生日に「8番・遊撃」で今季初めて先発出場した京田陽太内野手が、二回に適時三塁打を放つなど2安打2打点とハッスル。経験豊富な苦労人が、三浦大輔監督(50)の起用に応え、チームを再び勢いづけた。 【写真】ヤクルト戦で、2回適時三塁打を放ち、三塁に滑り込むDeNA・京田陽太 ただ一人しかいない室内練習場に、規則正しいリズムで打球音が響いていた。2月の宜野湾キャンプ。京田は幾度となく休日を返上し、投球マシン相手にバットを振っていた。「ヒットがリフレッシュになるので」。冗談めかした口ぶりではぐらかしていたが、その姿から覚悟がにじんだ。 昨季まで球を引き付ける意識が強いあまり、スイングが窮屈になっていたという。今季はミートポイントを前に置くプロ入り当初の打撃に回帰。昨秋にファームで調整した際、昨季まで指揮した仁志2軍監督の助言もあり、見直しを図った。 意識づけの一環としてバットを極端に短く持ち、操作性を高めた上でティー打撃を繰り返す。新人の石上らライバルが活躍しても、練習姿勢はぶれない。「周りから何を言われようが自分を貫き通す」と腹をくくり、「ショートで勝負したい」と内なる闘志を宿す。(DeNA担当・鈴木智紘)