崩れないエースがけん引 巨人の戸郷、3年連続12勝―プロ野球
走者を背負っても大崩れしない。 そんな安心感が、巨人の戸郷にはある。8回を4安打無失点。3年連続で自己最多タイの12勝をマークし、「初回から3点入ったので、気楽に、大胆にいけた」と野手への感謝を口にした。 直球、変化球とも要所での精度が光った。一回1死一塁では、佐野をフォークで一ゴロ併殺打。四回は四死球を与えて2死満塁のピンチを招いたが、伊藤を力のある直球で遊ゴロに仕留めて切り抜けた。 エースの重責を担って好投を続ける今季。戸郷自身、プロ2年目の2020年に9勝を挙げてリーグ連覇に貢献しているが、当時とは立場が大きく変わった。 「今だとチームの勝利とか、中継ぎのこととか考えることがある。あの時とは全く違う意識というのが、いい投球につながっている」。前日は8投手をつぎ込む総力戦だった。118球で8イニング。救援陣の負担を減らす、価値ある投球で優勝へのマジックを8とした。 次戦は自己最多の13勝目が懸かる。「勝たないことには優勝に近づかない。一試合一試合、落とせない試合がたくさんある」。自身とチームの勝利。貪欲に両方をつかみにいく。
