トランプ氏の家族、暗号資産詐欺のハッキング被害
ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏の娘および義理の娘の2名のX(旧ツイッター)アカウントは、どうやら米国時間9月3日夕方にハッキングされたようである。このハッキングは、トランプ氏の家族が最近になって広報している近日公開の暗号資産(仮想通貨)プロジェクトであるワールド・リバティ・ファイナンシャル(World Liberty Financial)と関係があるとされるトークンを宣伝するために行われた。 エリック・トランプ(Eric Trump)氏の妻ララ・トランプ(Lara Trump)氏およびドナルド・トランプ氏の娘ティファニー・トランプ(Tiffany Trump)氏より、ワールド・リバティ・ファイナンシャルの「唯一の公式」ブロックチェーンアドレスと称するものが投稿された。ララ・トランプ氏については「ワールド・リバティの目標は、ソラナのガバナンストークンである$WLを利用して、DeFi(分散型金融)レンディングプロトコルをサポートすること」との投稿だ。 それから間もなく、トランプ前大統領の次男エリック氏は、2つのプロフィールが侵害され、アドレスは「詐欺」だとXに投稿した。ワールド・リバティ・ファイナンシャルも、次のように投稿している。「警告:ララとティファニー・トランプ氏のXアカウントがハッキングされました。プロフィールから共有されたリンクをクリックしたり、トークンを購入したりしないでください。 私たちは積極的にこの件について修正に取り組んでいますが、どうか油断することなく、詐欺にはご注意ください!」
これまで話題となったトークン
トランプ氏と関係があるとされるが、実際には関係がないと思われるトークンがローンチされたのは、これが少なくとも3回目だ。トランプ氏は過去数ヶ月にわたり、暗号資産業界の支持と票を集めてきた。 DJTトークンは、有罪判決を受けた詐欺師マーティン・シュクレリ(Martin Shkreli)氏によると、トランプ氏の末息子であるバロン・トランプ(Barron Trump)氏と他の開発者がローンチしたという。トランプ家の誰からも、このプロジェクトと関係があるかどうか確認されていない。もう1つのRestore the Republic(RTR)については、暴落する前に一時1億5500万ドル(約225億円、1ドル=145円換算)の評価額に達している。 ハッキングは、CoinDeskがワールド・リバティの計画に関する詳細を明らかにしてから数時間後に発生した。その中には、WLFIと呼ばれるトークンを発行する予定の貸借DeFiプラットフォームであるという事実も含まれている。このプロジェクトの正式なローンチ日は決まっていないが、ホワイトペーパーでは、3度目の大統領選立候補となるドナルド・トランプ氏が「最高暗号資産支持者」に就任すると示唆されており、エリック、ドナルド・ジュニア、バロン・トランプの各氏もそれぞれ役割を担っている。 |翻訳・編集:T.Minamoto|画像:Shutterstock|原文:Trump Family Members Hacked to Promote Apparent Crypto Scam
CoinDesk Japan 編集部