「あのクズ」斉藤由貴、娘役・奈緒との撮影秘話明かす「心配りや優しさに感動」
――今作は、ほこ美がボクシングという未知の分野に飛び込んでいくわけですが、斉藤さんご自身、一念発起して踏み込んでみたい世界はありますか? 「最近は、禅の世界、道元禅師というお坊さんが書いた『正法眼蔵』という本を読み始めました。その本のテーマが“分からないということを分かることが悟り”、そこにまず興味を持ちました。さらに、“放てば手に満てり”という、手放せば大切なものが手に入るということが書かれています。なんて素晴らしい考えなんだと深く心に刺さり、学んでみたくなりました。でも、その本はとんでもなく難しいので、今は初心者向けの入門編を読んでいます」 ――クライマックスに向けて、斉藤さん目線で注目してほしいところはありますか? 「やはりお母さん目線として、ほこ美の変化は大きいです。今、閉塞(へいそく)的な世の中で、自分の殻を破れない人が多分いっぱいいると思うんですね。そんな中でほこ美は、自分がけがしようがなんだろうが、スタートは自分を振った彼氏に復讐(ふくしゅう)してやりたい気持ちがきっかけかもしれないですが、それが最終的に自分を強引にでも前進させていく機動力になっているなと。そのほこ美の変化に注目していただきたいです。それとは逆に、全く別の意味で“自分は幸せになる権利がない”と自分を閉鎖している海里さんが、幸せを求めていいんだと心を開いていくさまも見どころです。最後まで楽しんでいただける作品になっていますので、まずは第8話をお楽しみください!」
【番組情報】
「あのクズを殴ってやりたいんだ」 TBS系 火曜 午後10:00~10:57
【プロフィール】
斉藤 由貴(さいとう ゆき) 1966年9月10日生まれ。神奈川県出身。俳優、歌手、作詞家、ナレーターとして多岐にわたり活躍。最近の出演作は、ドラマ「大奥」(NHK総合)、「Dr.チョコレート」(日本テレビ系)(いずれも2023年)、「95」(テレ東系/24年)、映画「徒花-ADABANA-」「変な家」「立て髪貴婦人」(いずれも24年)など。
取材・文/TBS担当