「あのクズ」斉藤由貴、娘役・奈緒との撮影秘話明かす「心配りや優しさに感動」
奈緒さんの心配りや優しさに感動しました
――奈緒さんと親子役で共演していかがでしたか? 「まず最初に、とても演技力の高い女優さんだなと、おこがましいですが思っていました。人当たりがすごくいいのはもちろん、彼女からお手紙とプレゼントを頂いたんです。お手紙には、『由貴さん演じる明美ママが大好きで、家に帰ってからも思い出すと涙が出ちゃうぐらい、ご一緒できてうれしかったです』と書いてくださっていて、うれしかったですし、それを書けることが素晴らしいなと。きっと私だけでなく、他の皆さんにも自分の思ったことを一筆書いてきちんと準備していたと思うので、そういう心配りや優しさに感動しました」 ――明美が玉森さん演じる海里を見て「まぶしー!」と言うシーンもありましたが、本当にまぶしそうでしたね。 「画面上で玉森さんを見た時に、まずその存在が魅力的だなと。玉森さんは、演技がお上手なのはもちろん、そういう雰囲気をしっかりと携えた人だなと感じました」
ほこ美の変化に注目していただきたい
――今作はほこ美ががむしゃらにボクシングをし、自分を追い込んでいく作品です。そんな子どもの姿を親目線でどう思いながら演じていますか。 「『やりたいことをやりなさい』という気持ちと同時に、重傷を負う可能性もあるスポーツ種目なので、何かあったら取り返しのつかないことになります。それに対して不安になるのは、特にお母さんなら当然ですよね。物語の後半で、明美がほこ美に自分の気持ちを伝えるシーンがいくつか出てきますが、最終的に何があろうと彼女の人生なので、『そういうことなんだな』と考え過ぎずに受け入れる。ふっと目を離す天性の勘みたいなところを意識しながら演じています」 ――天性の勘はどんなところから感じましたか? 「明美は、何十年もスナックで、相手の思いを察しながら寄り添って生きてきました。ほこ美を後押しする場面でも自然と心に刺さる言葉で伝えていて、演じながら私自身もこんなふうに言えたらいいなと何度も思いました」