憧れのポルシェのレストアを叶える、シンガービークルデザイン製911の魅力って?
ポルシェ911には生涯一度は乗っておきたい。そう思うオヤジさんは結構いらっしゃるでしょう。でもどうせ夢を持つなら、さらにでっかい夢はいかがです? 米の富裕層垂涎のシンガービークルデザインが手がける911。2024年5月、ついに日本上陸です。
オリジナルのエレガントさはしっかりキープ
シンガービークルデザイン(以下シンガー)は、ロックミュージシャンでもあったロブ・ディキンスン氏が2008年に設立した、911のレストアを手がけるカンパニー。 それだけでは説明が足りませんね。シンガーがユニークなのは、964型(1989年~93年の911)のみをドナーカーに使い、独自のやりかたでレストアをするところ。なにしろF1でおなじみウィリアムズ・アドバンストエンジニアリングの協力のもと、エンジンに手を入れ、ターボチャージャーに手を入れ(というか別もの)、サスペンションシステムに手を入れ、さらに炭素樹脂製の車体を被せてしまいます。
それでもオリジナルの911が持つ独特の運動特性とか、ボディのエレガントさとかは感じられるのです。ディキンスン氏はシンガーのやりかたを「リイマジン」と表現します。こういう964だったら最高でしょ? という独自の提案のことです。
東京でのプレゼンテーションに持ち込まれたのは2台。930ターボのイメージで仕立てられた「ターボスタディ」と、70年代に大活躍した911ベースのレーシングマシン、935のイメージを活かしつつサーキット走行を視野に入れて仕立てた「DLSターボ」(DLS=ダイナミクス&ライトウェイティング・スタディ)。
「ターボスタディ」は、炭素繊維のオリジナルボディをもち、インタークーラー付きターボチャージャーを2基備えた3.8リッター空冷水平対向6気筒エンジン搭載です。450HPあるいは510HP(510HPはだいたい375kW)の出力、6段マニュアル変速機、カーボンセラミックブレーキ、専用仕上げの内装などを装備します。