フェリー屋久島2 運休1か月「魚を島外に送れない」「材料が届かない」影響広がる 鹿児島
南日本放送
鹿児島市と屋久島をつなぐ「フェリー屋久島2」が、エンジントラブルで運休して1か月が経ちました。生活航路の再開の見通しが立たない中、島の産業や物流に影響が広がっています。 【写真を見る】フェリー屋久島2 運休1か月「魚を島外に送れない」「材料が届かない」影響広がる 鹿児島 フェリー屋久島2は、点検でエンジン関連の部品に不具合が見つかり、先月5日から運休しています。 運航する折田汽船によりますと、就航から30年以上が経っているため、新たな部品の調達が難しく、運航再開のめどは立っていないということです。 (記者)「屋久島の安房漁港です。この島には今、漁師たちを悩ませる種があります」 屋久島は今、トビウオ漁のシーズンを迎えていますが…。 (漁業者)「魚が(島外に)送れない。冷蔵トラックで送れない」 鹿児島と屋久島の間には、1日1往復の「フェリー屋久島2」と「フェリーはいびすかす」の2つの定期フェリーがありますが、フェリー屋久島2の運休を受けて、「はいびすかす」や臨時の貨物船に荷物が集中しています。 屋久島ではふだん、水揚げした魚は翌日の朝に島外に出荷していましたが、荷物をフェリーはいびすかすに載せきれず、出荷できない事態も起きています。魚をとっても島だけで消費しきれないため、先月は1か月で8日間だけ出漁し、そのうちの4日間は出漁しても半日だけ操業しています。 (屋久島漁協 羽生隆行組合長)「状況によっては、荷物が多くて載せれない」 Q.冬のシマアジ漁は? 「今みたいな状況では島外に送れない。今年のシマアジ漁は休まざるをえないかも。(再開見込みを)ハッキリしてもらわないと。商売上がったり」 屋久島では、島に荷物が届かない事態も起きています。家具や小物をつくり販売している木工作家の西優樹さんです。今月17日、大阪で開かれる展示会に島外の木材を使った器を出品することにしていますが… (木工作家 西優樹さん)「資材(材料)が全く入ってこなくて。製作が間に合わずに代用品で作るしかない」 島外への商品の販売も遅れが出ています。
(店長・西陽子さん)「納期が必須のお客様や、料理店の新規オープンに間に合うように送っても、フェリーの欠航で納期に間に合わない」 フェリー運休で広がる影響。先の見通せない状況が続いています。
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